膵SPNと私(発覚)

色んな病院へ行き何度も検査を受けたが
結果は異常なし。
じゃあこの痛みはなんなんだと
毎日毎日憂鬱になりながら過ごしていたある日
勤務先に新しく内科の医師が来た。
この医師が私の命の恩人だ。

痛みが取れないことを上司に報告すると
うちの病院外科、整形外科なんだけど
新しく内科医の先生が来たから診てもらったら?と。
その先生はこの病院には珍しい若い先生だった。
(勤務先の病院はおじいちゃん先生ばかり)
どんな検査をしても全然痛みの原因が分からない
ことを伝えるとMRIの検査を提案された。
今思うと他院でなぜMRI検査をしなかったのか
不思議でたまらない。

※MRIとCTの違い
MRIは、強力な磁力を使って、体内にある水分に作用して断層を撮影する方法。
一方のCTは、X線検査の立体版で、レントゲン照射のあとにコンピュータで画像を作り出す方法。
MRIは脳や筋肉などの水分量が多い部位の画像診断に有効であり
CTは骨などの水分量が少ない部分の画像診断に有効

今思うと他院では痛みの原因は胆石であろうと
予測されており、まさか腫瘍があるとは
思われていなかったから
胆石、すなわち水分量が少ない物質を特定するためにCT検査を優先して実施したのではと思う。

初MRI検査でワクワクしながら
大きな筒状の機械に入る。
MRI検査を受けたことがある方なら分かると思うが
中はかなり狭く圧迫感があって検査が始まると
ゴンゴンガンガンキンキンととてつもなく大きな
金属音がする。
暗所閉所恐怖症の方はこの検査は地獄のような
恐怖心を抱くのだろうと思うが私は秘密基地に入ったかのようにワクワクしていた。

検査を終え、日勤であったため病棟に戻り
病棟で仕事をしていると先程の医師から呼ばれる。
検査画像を診て
・痛いのは右側で右側の臓器は異常がないこと
・右側には胆嚢という臓器があるがもしかしたらそこに小さな石があり悪さをしている可能性もあること
を告げられる。
やっぱりはっきり何も分からないんだなと思った。
だが医師の話はそれでは終わらなかった。

「右側では無いから痛みとは関係ないかもしれないけどね、左側に膵臓があるでしょ?この真ん中辺り色変わってるのわかる?腫瘍があるから大きい病院ですぐに見てもらってね。」

一瞬何を言っているのか分からなかった。
でも確かに私の膵臓には明らかな白い影があった。

実際のMRI画像

何が何だか分からないうちに紹介状を渡され
病棟に戻った。
上司、先輩方が心配そうに私を見ており、私は
「私、膵臓に腫瘍あるみたいなんです!画像見ます!?」
とただ明るく振る舞うしか出来なかった。

膵臓になんかあるって
というざっくりした連絡を夫にもした。

当時のLINE

私よりきっと夫の方が心配してるだろう
心配かけないようにと
「大丈夫、死なない死なない。私が死ぬと思うか?」
なんて言っていたが
医療従事者であり
体内に腫瘍がある事の恐ろしさを間近で見ているから怖くて堪らなかった。
私、死ぬかもしれない。と思った。
結婚式が後3ヶ月に迫った幸せな日々から一変し
常に死の不安が付きまとうようになった。

ただ、その日から何故か右腹部の痛みは
全く無くなった。
今思うとこれは痛みを起こすことで
自分の体に起きていることを知らせようとして
くれていたのかもしれないと思う。

それが自分の体からのSOSだったのか
なにか私を護ってくださっているものからの
忠告だったのかは分からない。

とても余談になるが
職場に霊感のある方がいてその方曰く
私に小さい男の子がなにかするでもなく
トコトコついてきてる事があるそうだ。

実は私は4人兄弟だが本当は5人兄弟であり
私と妹の間に幼い頃に亡くなった弟がいる。
私は今でも弟が知らせてくれたのだろうと
勝手に信じている。
なぜそう思うかは娘が産まれた際の話にも
関わるためまた別の機会に。

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