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閉経後に生理への意識をアップデートする

この文章は、榎本八千代さんの「今日の自分にお疲れ様」への返信です。マガジン「閉経☆姉妹の往復書簡」の方もフォローしていただけるとありがたいです

榎本さん、不正出血があって体調不良だったのですね。撮影用にお譲りした生理ナプキンがお役に立ってよかったです。私の方は、ホルモン療法の薬を継続していて不正出血もないので、30年以上経験していたはずの「体から経血が出る」という感覚が本当に遠のいてしまいました。

いやあ、普通の女性は当たり前のこと、問題意識としてあることを閉経してしまうと忘れてしまうものがあるのだな。。。。。そんなことを思い出しました。生理が閉経してることで もしかしたら、自分は女性でありながら忘れてしまっていて、理解できてない男性側の方へ行ってしまってるのではないか?とふと怖い思いをしました。

そうなんですよねー。生理が、自分には関係のない「他人事」になってしまっているっていうのは事実だと思います。さて、コロナウィルス災禍の世の中ですが、マスク不足に続いて、「トイレットペーパーや生理用品が不足するというデマ」により、生理用品の買い占め・転売が起きるという事態も起きたようですね。自分が生理のある当事者だったら、より憤りを感じたのだろうと思いますが、このようなニュースに接しても、「さしあたり関係のないこと」と眺めている自分に気づいたりもします。
急に生理が始まって、ナプキンを買いに慌ててコンビニやドラッグストアに駆け込んだ経験は何度もあるのに、この災禍の中で空っぽの店の棚を前にして憤る気持ちには深く共感しますが、同じ憤りが自分の中に湧いてくるか、と問われるとそうでもない。「現役の当事者」でなくなるだけで、意識の持ちようってこんなに変わってしまうのですね。

でも、生理があった頃も、経血量は少ない方だったので、経血がナプキンから漏れることを心配する経験はほとんどありませんでした。先日ドラッグストアの店頭で、2019年に発売されたという「ソフィ 超熟睡ショーツ」というパンツ型のナプキンのサンプルが置いてあるのを見て、吃驚しました。こういう商品への結構切実なニーズがあるんだって。5枚入りで500円以上するので、生理用品としては結構高い部類に入ると思うのですが、下着や寝具を汚さないで済む安心感を手に入れられるのであれば買う人は多いでしょうね。生理当事者でも、生理用品への意識というのは一様ではなくて、個人差があるとも思います。

私の場合は30代後半以降は経血量が減り、生理が3日ぐらいで終わってしまうような感じだったので、生理ナプキンの減り方も緩やかなものでしたから、頻繁に買っていたという記憶がありません。つまり、生理用品に費やす金額はさほど多くなかったのかもしれませんが、PMSが辛かったり、婦人科にかかる医療費は発生していたわけで、生理は身体的にも精神的にも、経済的にも、結構な負荷がかかることなのですよね。

2019年10月から消費税が10%に増税されたことを受けて、「生理用品を低減税率の対象にすることを求める署名活動が展開されています。イギリスでは、公立学校・大学での生理用品無料提供を求めるキャンペーンFree Periodsが展開されていて、イギリス政府は2021年1月から女性の生理用品にかけられている付加価値税を廃止することを発表しました

数年後には自分の娘が初潮を迎えるという点から、生理用品の経済的な負担と共に気になっているのが、低用量ピルの処方やその費用に関連することです。生理不順・PMSや生理痛の軽減に効果がある低用量ピルは、婦人科を受診して処方してもらえますが、生理が始まった頃の中学生、若い女性にとっては、婦人科を受診するのはなかなか心理的にハードルが高い、と思います(自分が、10代の頃、ストレスと体重の低下で生理不順と無月経が続いて、婦人科を初めて受診した時に内診が辛かったのを思い出します。)近年は、インターネットを利用したオンライン診察で低用量ピルやアフターピル(緊急避妊薬)を処方するサービスがあるのですが、自由診療扱いなので薬価は実費負担(たとえばスマルナだと低用量ピルの料金 3,800円〜(税別))なので、結構金額としては負担が大きいですよね。若い世代ほどニーズがあるし、正確な知識と情報を伝えることも必要だと思います。とどのつまりは、性教育の問題だなー、生理についての知識と意識をアップデートせねばならんな、と閉経した後になって考えている次第です。

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ちなみに、スマルナのことは、インスタのストーリー機能で表示された広告で知りました。






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