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#円を描く #drawingacircle

コロナウィルス 災禍の只中、情報の渦に巻き込まれて不安や疲れが超過し感覚が麻痺する日々である。

自分なりに正気を保つために、手を動かすことを続けてみようと考えた。そもそもは、休校期間を持て余し、iPadでゲームとYouTubeに嵌まり込んでいる娘(同様の状態のお子さん多かろうと察する)に、なんとか他のことをさせたいとも思った。そこで、コマ撮りのアニメーションを作るアプリケーションStop Motion Studioを友人に教えてもらったので、娘と一緒に100均で入手した粘土でアニメを作るのを試みてみた。

↓これは、最初に私が粘土を丸めてちぎって試作したもの。

娘が粘土で猫とオムライスを作り、それを動かして私が撮影したもの
「オムライスを食べる猫」

子どもというのは覚えが早いもので、自分で演出・ストーリーの作り方、撮影の仕方を覚えて作っていた。「ウサギとニンジン 🐇🥕」

覚えるのも早いが飽きるのも早いのが子どもである。使うだろう、と思って買っておいた落書き帳や色鉛筆に見向きもしなくなったので、私が使おうと考え、手にとってみた。しかし生憎私は絵心というものを持ち合わせていない。絵画や写真など美術作品を鑑賞するのは好きだし、文章などを書いたりもするが、作る方には全く向いていないと自覚している。

行動範囲が制限される日々が続いているので、「海を見たいなぁ」という気持ちから水平線や波のような情景を思い描いたりもするが、実際に手を動かしてみると、情景や具象的なものを描くということには何故か躊躇してしまう。どこかで、「それらしく見えるようにしなければ」という意識が働いてしまうようだ。

落書き帳と色鉛筆を前にして、ぼんやりとしながら、「別に上手く描くとかなんも関係ないよな」と思いグルグルと線を描き出した。随分昔、固定電話を使っていた時に、電話で話しながらボールペンや鉛筆で図形を描いているというようなことがあったが、あの感覚である。単色ではなく、色を替えていくとなかなか楽しい。

色鉛筆だと線が細いので、コンテパステルを使ってみる。

コンテパステルだと線の太さや塗る面を変えられる。手を動かす幅も変わるので手のブレが出てくる。色の重なっていく過程が楽しく感じられるようになってきた。

太陽の光を想いながら描く。

その時に良いと思った色を手にとって描く。円を描いている時は無心になれる。

情報に触れることが怖くなっている日々が続くので、ただ円を描くという意味とか目的から解放される行為に、少し気持ちが救われている。

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