太正ヒソヒソ裏話2
2020年12月19日に美少女文庫から発売の『吸血鬼妹の殲滅刃』の裏話その2です。
大正時代の華族は各地に別荘を持っていて、休みの日には家族で滞在したようです。
人気の保養地としては、
・海浜保養地:大磯、逗子、葉山などの湘南地域、金沢文庫
・高原保養地:箱根、榛名山、信州(長野県)、六甲山
などがありました。
当時、日本は工業化が進み、各地に工場が立ち並びました。
田舎から都会に人が集まり、建設ラッシュが起こり、鉄道や自動車も普及していきます。
当然、現在と違って排気ガスやなんかの規制はありませんので、
都会の空気はどんどん汚れていきました。
また、人が集中することで感染症も起こりやすくなります。
その一つに結核がありました。
国民病とまで言われた結核患者の治療と隔離のため、空気の綺麗な土地に療養所が作られました。
大正時代の華族が「普段は都会で活動し、静養のために空気の綺麗な海辺や高原で休日を過ごす」という生活を行うことになったのも、こうした都市の状況があったからと考えられます。
弥士郎が両親と暮らしていたのは信濃の山奥。
家族と別荘に向かう途中で吸血鬼に襲われている閑音を助けたのは、そこから少し町に近づいた場所です。
閑音の家族、可憐院家の別荘は長野県の軽井沢にあったという設定です。
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『吸血鬼妹の殲滅刃』
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