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余命3年と言われたら何をする?

いつもこれを念頭に、意図をもって戦略的に生きていきたい。中年になってやっと時間の大切さがわかるようになった。ぼーっとしていると、時間はなんとなく過ぎていってしまい、「そのうちやろう」「いつかやりたい」は実現することがない。特に、子どもが小さいうちに作りたい子ども時代の思い出は、〇才の時にこれ、○才までにはこれをやる、というぐらい考えておかないと、タイミングを逃してしまう。子どもの興味の移り変わりは速いし、手がかからなくなる頃から親離れしていくまでの間は10年もない。そして、晩婚のうえ、高齢出産だったわが家は、共に両親が後期高齢者になってきている。老いていく親を見ていると、いっしょに色々できる時間が限られていることを痛感させられる。

お金も限りあるものだけれど、自分の健康とか体力も限りのある資源。これも、中年になって身をもって実感した。自分は健康体というある種の万能感は、若さというものだった。この年になったら、相応に体に黄信号が出てくるようになったし、日々鍛えていなければ体力は落ちていく。昔できていたことをできるつもりでして怪我してしまったり。自分の体が動き、頭が回転するうちにどんどんやりたいことをやらなくては。

この点、旅はいい。「旅」と言っても、それぞれの母国から離れて暮らす国際結婚夫婦の言う「旅」は、家族や友人と会うための帰省旅も含む。どこか未知の場所に行くということではなくても、いつもと違う経験ができたり、家族での思い出が作れたり、非日常であることに変わりはない。飛行機に乗って、数週間滞在する旅なので、毎回大金がかかってしまうけど、経験や思い出という記憶の財産の積み立て。これはのちに、体が動かせなくなったり、諸事情が変わってしまって実際に旅に出ることができなくなってしまってから、「そういえば、こんなことがあったよね」と家族で笑い合いながら語り合える記憶を作っていくということ。のちに引き出せる貴重な財産を今作っていっている。*

2023年を振り返ってみると、時間もお金もエネルギーも、わが家的に優先順位の高いことに徹底的に投資した一年だった。カテゴリで言うと、とりわけ旅とスポーツ。先日行ったスキー旅行もそのひとつだったし、夏休みには双方の実家に帰省できた。帰省中に両親を連れて国内小旅行も。ヨーロッパでは、足を伸ばして国境を越え、夫の友人家族と休暇を過ごしたり。子どもたちは、初めての遊園地を経験してみたり、泊まりがけでディズニーランドに行ったりして大興奮だった。新幹線に乗ったり、特急列車の一番前に乗ってみたり。孫大好きな父には、なるべく毎年孫の顔を見せてあげたい。経済的に苦労することが多く、生涯倹約家の母をちょっといいホテルやレストランに連れて行ってあげたい。たくさんあるやりたいことのいくつかを計画的に消化できた年だった。

スポーツでは、今子どもたちが夢中になっているサッカー、トラベルチームに参加させ、オフシーズン中のトレーニングにもサインアップ。夫の実家に帰省したときには、プロリーグの試合にも2度連れて行った。アメリカで子どもにスポーツをさせるということは、毎回子どもの送り迎えをし、それなりのお金と時間をかけるということ。経済的には決して楽ではないのだけれど、ここは優先事項として躊躇なく。サッカーほどの頻度と熱量ではないけれど、スキーも、スケートも、水泳も、アスレチックもほどほどにできて充実していた。何より子どもたちが夢中で取り組んでいる姿がたくさん見られてうれしい。

今のところ余命宣言はされていないけれど、人生でやりたいことの優先順位を明確にし、常にそれを意識しながら限られた時間を生きていきたい、という話。

*この考え方はDie with Zeroから。今年読んでかなり刺さった本のひとつ。


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