見出し画像

デッキ解説:《ターボ・ニュー》



0.挨拶


皆さんこんにちは、未熟者です。以前のク・リト記事は非常に多くの方に見ていただけたようで大変嬉しく思っております。
今回は8/27にZ/X EXパック「ドリームステージ!!」が発売したのもあり、最近自分が遊んでいる一風変わった《ニュー》デッキの紹介をさせていただこうと思います。

画像1


1.前置き


《ニュー》は手札の枚数を参照してその強みを発揮するテーマであり、手札の枚数を多くする効果を中心にデザインされているため、カードゲームにおける絶対的なアドバンテージであるカードアドバンテージを積極的にとることができる非常に強力なテーマとなっております。カードを大量にドローするため、以前の記事でも説明した「再現性」という観点で非常に優秀なテーマです。
しかも、《SHiFT》デッキには《「SHiFT」夢を描こう!》があります。これにより相手のリソースを無理やり6に伸ばして、IGOBすることが出来ます。これは《SHiFT》デッキにしかない強みです。

画像2


しかし、《純真のイデア ニュー》の要求メロディーが6と重く、順調にメロディーを獲得しても最初にIGOBするターンには出せないことが多いです。

画像3

ここが現代Z/Xにおいてはどうしても弱いと感じてしまい、何とかならないかと思ったところ、「ハンドが多くなるテーマだし、ゲートカードをメインに入れてもそこまで困らないのではないか」という仮説から今回のデッキをデザインしました。

画像4

さて、前置きはここら辺にして実際のデッキリストを提示していきます。



2.デッキリストと解説


こちらが《ターボ・ニュー》のデッキリストになります。

画像5

一般的な《ニュー》デッキと比較すると非常にクセが強く見えるかと思いますが、「再現性」と「一貫性」をテーマに組んだ結果です。


以下採用カードの解説です。


1《アイドル研究生 ニュー》

画像6

ニュー名称のスタートカードです。最近、スタートカード殴るか殴らないかみたいな議論がTwitterで活発ですが、《アイドル研究生 ニュー》はバウンス能力とルーティング能力を永続的に使われてしまうので殴らない方がいいと思います。なおルーティング能力は相手ターンでも使えますのでお忘れなきよう。


4《ピュアリィ・サポート! ニュー》
4《素晴らしき観察日記 ニュー》
4《ヴィクトリーコール ポラリス》

画像7

画像8

画像9

ドローアイコン群です。《ニュー》の「再現性」を支える骨幹。後述しますが、このデッキは《純真のイデア ニュー》を4ターン目に出すことを目指すデッキなので、1ターン目にプレイしたい=絶対のキープ基準となります。ちなみにこのデッキにはイベントが入っているため、そこまで高い確率ではないですが、初期リソースにイベントが落ちて1ターン目の《ヴィクトリーコール ポラリス》は誘発しない可能性があります。マリガンの際はそこに注意する必要があり、《ヴィクトリーコール ポラリス》をキープ基準とするのは危険かもしれません。ご注意ください。


4《ブランデッドソード アルダナブ》

画像10


強いバトルドレスのLRアイコン。4ターン目のIGでここからドローアイコンや4コストドローソースを引っ張ってきて1ドロー出来るので、擬似ドローアイコンとして採用しています。


4《エンジョイビーチガール ニュー》
4《ファイアーファイター ニュー》

画像11

画像12


4コストドローソースです。ドロー出来る《ニュー》名称は黙って4ずつ入れましょう。特に《ファイアーファイター ニュー》は後半も受け札として使うことが出来て腐らないので非常に素晴らしいカードです。


4《より高みを目指す舞踏 ニュー》

画像13


5コストの受け札兼ドローソースです。相手ターンにも使える起動能力があるため、相手が殴って来た場合、自ターンの起動と相手ターンの起動でカードを合計2枚ドローできます。後述しますが、4ターン目IGOBイデアの動きに大きく貢献するため4枚積んでます。


4《完璧な淑女 ニュー》

画像14


「ドリームステージ!!」のニューカマーです。条件が揃うと1コストとハンド2枚で《ニュー》をどんなコストであっても踏み倒すことが出来ます。起動がターン1じゃないし、書いてあることおかしくないか・・・?(冷静)
これで1コストで《「SHiFT」夢を描こう!》の剣臨器を用意出来るし、さすがにいたせり尽せりのパワーカードです。12枚ぐらい積みたいけどZ/Xのルールだと4枚しか積めないので4枚に抑えています。
《完璧な淑女 ニュー》+《奏よう、純真の歌を》+《誓いの純奏 ニュー》で合計5コストなので4ターン目だと1コスト余ります。《完璧な淑女 ニュー》を引いてきたなら起動してよし、ゲームエンド出来なかったら《ファイアーファイター ニュー》を構えてもよし、とコスパ面でもブロッコリーの寵愛を受けています。


4《憧れのステージ ニュー》

画像15


こいつは・・・《垣間見る自然/Glimpse of Nature》!?!?!?

画像16

       ↑圧倒的モダン禁止カード

しかもこっそりついてるレンジ2の能力が非常に好評価で、後述する4ターン目IGOBイデアの攻撃回数を増やす肝でもあり、再現性の観点から4枚積んでます。《純真のイデア ニュー》の4ターン目降臨を目指すこのデッキにおいては《ニュー with アグリィ》よりも圧倒的に優先されます。

画像17


4《高みを目指す武闘家 ニュー》

画像18


VB枠なのでほとんど選択肢はないのですが、0コストで攻撃回数を稼げるのと《純真のイデア ニュー》のセルフバウンス能力との噛み合いがありえないほどのマリアージュを醸し出していて、さすがにデザイナーズコンボという印象(むしろ時系列的には《純真のイデア ニュー》がデザイナーズ・・・?)
4ターン目までに絶対1枚は引きたい!!


4《奏でよう、純真の歌を》

画像19


《ニュー》デッキのゲートカードです。このデッキの最大の特徴で、このデッキの構築理念の根幹となっています。せっかく1ターン早くIGOBできるデッキなのに、そのターンにゲームエンドするためには順調にゲームを進めててもメロディーが1個足りない・・・そんな時このカードがあれば4ターン目に《純真のイデア ニュー》にアクセスすることが出来るのです!!!!
ちょっと前から台頭してきたメインゲート型の《リゲル》デッキからインスピレーションを得ましたが、《リゲル》と違い、《ニュー》はさらに1ターン早くIGOBできるデッキなので、その強みを最大限に活かすことが出来るのかなと感じています。


4《誓いの純蒼 ニュー》

画像20


「ドリームステージ!!」で追加された生き物誓いです。生き物なので《ハーモナイズソード アルダナブ》で回収出来たり、地味に《ヴィクトリーコール ポラリス》の安定性を上げてくれるのが本当にエラいと思います(小並感)


1《食べ歩きレポート ニュー》(自由枠)

画像21


この枠は個人の性癖を体現した部分になります。自分は《悪魔の教示者/Demonic Tutor》

画像22

     ↑安定のヴィンテージ制限カード

としてこのカードを採用していますが、5枚目の《ファイアーファイター ニュー》として《スピニングブラッシュ》をとるのも面白いと思います。

画像23

《食べ歩きレポート ニュー》の場合、4ターン目のIGで《ブランデッドソード アルダナブ》から出る可能性もあり、また、デッキ内のニュー濃度を下げずに済むため、僅かな事故率低下を評価して自分は自由枠を《食べ歩きレポート ニュー》にしています。(そう考えると4コストドローソースの枠を1枚ぐらい《食べ歩きレポート ニュー》に変えるのもアリなのかもしれません)



Z/Xエクストラについては選択肢があればあるほどいいと考えていて、出来るだけ強いカードで散っていれば、それでいいと考えています。そのため、個別に解説することは省略させていただきます。
しかし、理想の動きに貢献する2種類のSHIFTカードについては軽く触れておこうと思います。


1《「SHiFT」夢を描こう!》

画像24


《SHiFT》デッキの最大の強みとも言えるカードで、相手のリソースを強制的に1伸ばすことで《誓い》の条件を満たしにいくことができます。これにより先攻4ターン目でのIGOBが可能となり、そのままゲームエンドまで持っていけます。


1《「SHiFT」みんな大好きだよ♪》

画像25


「ドリームステージ!!」で追加された《SHiFT》のアルカナシフトです。これにより3ターン目に追加で1枚カードを引くことが可能となり、《ニュー》デッキの再現性を高めるいぶし銀の存在です。


以上、デッキリストと細部の解説でした。



3.先攻4ターン目IGOBイデアの理想的な動き


このデッキリストを見ながら、このデッキの理想的な動きを説明していきます。


先攻1ターン目
ドローアイコンをプレイします。殴るかどうかは相手のスタートカードを見て判断してください(適当)

画像26


エンド時 メロディー:1、手札:3


先攻2ターン目
ドローアイコンもしくは4コストドローソースをプレイします。ドローアイコンを出した場合、《奏よう、純真の歌を》をプレイしたくなりますが、手札が足りなくなるので我慢しましょう。

画像27


エンド時 メロディー:2、手札:4


先攻3ターン目
《より高みを目指す舞踏 ニュー》をプレイし、《「SHiFT」みんな大好きだよ♪》をシフトします。

画像28

画像29

これにより《より高みを目指す舞踏 ニュー》の起動能力と《「SHiFT」みんな大好きだよ♪》の破壊誘発で2ドロー出来ます。相手ターンに《より高みを目指す舞踏 ニュー》を起動出来れば手札が7枚になり、先攻4ターン目にIGが当たらなくても6リソースから《完璧な淑女 ニュー》が起動出来ます。
エンド時 メロディー:3、手札:6


先攻4ターン目
ここまで展開したZ/Xが全て破壊されていればIGを3回出来ます。相手ターンに《より高みを目指す舞踏 ニュー》を起動させてもらえなかった場合、ここでドローアイコンをヒットさせる必要があり、このターンまで基本的にはIGはしない方がいいと思います。
また、《より高みを目指す舞踏 ニュー》をスクエアに残された場合はリソースを置かずに普通に殴る選択肢もあるので覚えておきましょう(シフトカードが存在するときにシフトは出来ず、ディンギルを作ったターンはイデアを降臨出来ないため)
まずリソース置いて手札8枚から《完璧な淑女 ニュー》を起動して《憧れのステージ ニュー》をプレイします。

画像30


ここに《「SHiFT」夢を描こう!》をシフトして相手のリソースを6にします。

画像31

その後、IGOBして《奏でよう、純真の歌を》をプレイしてメロディーが6個になります。これを使って《純真のイデア ニュー》をプレイして相手のPSをバウンスします。《高みを目指す武闘家 ニュー》を0コストでプレイ。このタイミングでガラ空きのPSを4回殴れます。

画像32

その後、《純真のイデア ニュー》の起動能力で《高みを目指す武闘家 ニュー》をバウンスして出し直して追加で1回攻撃。

ここまでで《憧れのステージ ニュー》の《垣間見る自然》効果+《”純奏誓姫“ニュー》の登場効果で《完璧な淑女 ニュー》+《憧れのステージ ニュー》の2セット目を引けていればさらにPSをレンジ2でもう1回殴れます。

画像33

以上でガラ空きのPSを最大で6回殴れます。多少のアイコンが出ても上からゲームエンド出来る強力な動きが出来るというわけです。



4.このリストの特徴


最後に一般的な《ニュー》デッキと比べてここどうなのってところを自分なりに理由をつけて解説していこうと思います。

Ⅰ.《ニュー with アグリィ》+《桜の木の下で ニュー》の不採用

画像34

画像35


ほとんどの《ニュー》デッキに採用されているこのパッケージですが、このデッキの場合、先攻想定だとディンギルする暇もなく、相手も中々スタートカードは殴ってくれないと考え、PSが空かないことから4ターン目キルルートへの貢献しなさを考えて不採用にしています。自分は一貫性を大事にしており、このコンビは結局キルターンにディンギルレベルが上がってないといけないので、「再現性」を最重要視した結果でもあります。《ターボ・ニュー》はデッキとしてのクセが強いので、3-4枠空けて、なんとかしてこのパッケージを採用するのも1つだとは思います。Z/Xは自由だから色々試したらいいでしょう(適当)


Ⅱ.《咬断機械 グレイヴバイト》の不採用

画像36


ディンギル型の《ニュー》デッキの爆発力担当であり、最大の強みとも言えるカードですが、こちらもディンギルレベルに依存しない「再現性」を意識して不採用。ハンドを大きく増やせる《より高みを目指す舞踏 ニュー》をフルで採用したいので《メイド・イン・バレンタイン ニュー》の枠がないことも大きいです。

画像37



5.まとめ


以上、久々の構築提案記事でした。Twitter等で見かける《ニュー》デッキの構築とはかなり違うので、Z/Xの自由で懐の深いところを皆さんにお見せ出来たのなら何よりです。前回感想いただいて嬉しかったので、もしよかったら反応をいただけると更なる記事執筆のモチベーションになります。大会も少なくて大変だとは思いますが、みんなでZ/Xを盛り上げていければと思います。ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
それでは皆さん、またお会いいたしましょう!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?