モンタージュ5月から8月

ユレルランドスケープの活動休止が先日発表された。正直どんな人たちなのか今でもまだそこまで知らない。決して屈託なくはないだろう、ということくらいしかわからない。それだけ知っていれば十分かもしれない。祈りとともにあるグループだったと思う。器用じゃないひとが好きです。ただステージでの振る舞いだけがいま本当だと信じられる。

ステージ上の彼女たちは、あなたの救いになることを祈っているとフロアに語りかけた。私はそれを真に受けたし、その日SEとして使われていたトラックはどうしようもなく確信を強めた。1年前の私を慰めたのがまさにその音楽だった。

やれるだけのことをやったとしても避けられない出来事は起きるし、訳もなく辛くなる時もある。偶然を拒絶しても、他人になっても来世でもきっと繰り返すから祈りで応える。月並みな偶然に意味が宿るから人間だと思う。

『深海のパレード』で歌われる「ずっとこのままで」「ずっと続いていけ」は叶うはずのない願いだったんだって気づかされました。「夜かどうかもあまり分からなくなってた」「温いシーツに包まれて迎えた夕方」、そういう時間が過去に実際にあった、だからこれも過去のことだとばかり思っていたけれど、再び“今”のことになっていました。

知らない間に今年の梅雨も明けた。だけど雨がもう降らなくなるわけではない、そういう当たり前のことをすぐ忘れてしまう。季節は私の一部分、だからこれも終わりまで繰り返すのかもしれない、それならせめて回を重ねるごとにまた新たに季節に動揺させられていたい。

ユレルラを知って約2ヶ月、このグループについて何か記録に残したいと思いながら書き始めたけれど、まずわからないことが多いから結局自分の話になった。何にせよ活動休止の8月15日まで見届けたいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?