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【その3】 私が描くべきテーマは何か?~松田紀子さんのコーチング~

「誰にでも描くべきテーマがある」

これは松田さんがよくおっしゃる言葉。

コミックエッセイ描き方講座1期の受講者の中には、初めから「コレについて描きたい!」と決めて参加した人もいれば、私のようにまだテーマの輪郭が定まっていない人も。

それをバシっと決めるために松田さんの1対1コーチング(約1時間)があるということが、私にとってはこの講座最大の魅力でした。

コレ、本当にすごいことだと思うんです。「この人の売りはココだ!」と百戦錬磨のプロ編集者に強みを見出してもらえるということ。

強みがわからなくってウロウロして、得意でないことに時間をかけてしまって、成果が出なくて、自信をなくして、マンガを描くのが楽しくなくなっちゃう…1人で模索していたらそんな沼にハマってしまいそう…。私は「90才まで描くマンガ家」をめざしてるのに、それは困る。

遅めスタートでマンガ家を目指している身としては、遠回りする時間もエネルギーも減らしたい!そしてあわよくば、自分が自覚していない新たな才能も松田さんに見出してもらえるかもしれない…!そんな期待もありました。


コーチング前の準備

コーチングにさきがけ、まずは自己分析。
第2回講義「テーマの決め方」で、自分の陽部分陰部分をまず洗い出し、そこを掛け合わせて描くべきテーマを考えようと学びます。

たしかに、どんな人にも陰陽部分が混在しています。ゴリゴリの陽部分だけより、ジメジメの陰部分だけより、両方ある方が共感も持てて、作品にも深みが出ますよね。

ちなみにこの講義の内容はオーバーラップ編集部のカタノトモコさんがモノすごくわかりやすく、しかもスーパーかわいい図解でnoteにあげてらっしゃいます。(「こんなに核心を書いていいの?!」というレベルで。もちろん松田さん了承済み。コミックエッセイだけでなく、あらゆる創作でテーマに悩んでいる方には本当にオススメ!!)

▼カタノトモコさんのnote

そんで、私も考えました。自分の陽と陰を。

47年を振り返るのはけっこうな大作業でしたが、「何で自分はマンガ家になりたいと思ったんだろう」という根本的な理由も問いながら1つひとつ書いていきました。

【みーきちの陽サイド&陰サイド】

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書き出してみるとこっぱずかしいけど、「一生懸命生きてきたな、自分よ…」と、ちょっと抱きしめたくもなりました。

これから先も新しい作品を考えるとき、この陰陽を眺めたら、自分が描くべきものが浮かんでくる気がします。

特に陰サイドってなかなか人前で口に出す機会はないから、自分の中でも無意識ゾーンにあると思うんですが、創作のモチベーションって大体ここにあるんじゃないかなぁと思います。

この陰陽を掛け合わせて、以下8つのテーマ案を考えました。

他人のモノサシ 自分のモノサシ(世の中の「こうあるべき論」に苦しむ人、悩む人は今こそ自分軸を作ろう。自己理解ツールや心理学用語の紹介)
楽しい老後のために今できること(認知症や経済不安への対策、やりがいの作り方etc 4,50代から準備しておくと差がつくこと)
地方ミニ移住、ワーケーション体験などのレポマンガ
(テレワークでせまい東京の家よりも他で仕事しようと思う人が増える)
フク業(副業・複業・福業)をさがそう!
(主婦が40代からできるキャリア形成)
airbnb(民泊)のホストになってみた
(これからやってみたい。スタートからの体験記)
よい睡眠をとるための方法まとめ
(色々なノウハウをやってみた体験記)
自分の子や人の子のエピソードマンガ
半年で中国語検定3級をとる方法
(実際やってよかったやり方のシェア)

そしてコーチングの日


私の陰&陽サイドと、テーマ案を見た松田さん。

「うーーーん、なんかちょっとビジネス書寄りかなぁ」
「みーきちさん自身が心理学者だったり、何か権威があるわけじゃないからねぇ」

たっ…たしかに。
理想を追う気持ちが先行して、現実(何者でもない自分)を置き去りにしてしまった…

じゃあ現実の自分には一体何があるか?

外国人のダーリンもいなければ、体形に大きな特徴もなく、強烈な体験も、一風変わった経歴も…何もない…?え、ないの?

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やや茫然としかけた私に、松田さんのひと言。


「みーきちさんはもっと身近で気軽な内容で、ユーモア路線を開拓してみたらいいんじゃないかと思うんですよね。」

これには私、正直驚きました。
「性格が明るい」と「ユーモアがある」ってのは似て非なるもの。

それで「描けますかね~?」なんて言いながら、自分の子ども達(松田さんとウチの子の年が近い)に「お母さん、それ昭和ー!」って言われることがあるよねという話になった時、松田さんがひらめいて下さったのです。

「『昭和の脳みそ洗ってみた』ってどう?みーきちさんが描きたかった「価値観の生まれ変わり」みたいなものを別の切り口で描いてみるつもりで。」

たしかに…!テーマを考えていたら知らずに肩に力が入って立派なものを生み出そうとしてしまっていた…
そのネタなら今の自分の生活上のエピソードで描けそう!そして長く生きてきたという強みも活かせそう!!

そしてさらに松田さんからパンチライン。

「ユーモアって実はとっても難しい。でもユーモアは世界を救いますよ!」


こうして私の卒業課題のテーマが『昭和の脳みそ洗ってみた』に決まったのでした。


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