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【その2】 ホンモノの人の持つ空気感~小栗先生がやってきた~

この記事は私が2021年9月-11月に受講した松田紀子さんの『コミックエッセイ描き方講座』の体験を書いたものです。

18年前の出会い

「ダーリンは外国人」を初めて手にとったのは仕事帰りの書店だったと思います。
オレンジ色のカバーで、ちょこんと真ん中に描かれた異国籍カップル。

その時はまだビニール袋で覆われてない時代で、何ページか立ち読みして。

シンプルだけど、心地よく目をとらえる絵柄。トニーさんの個性的な言動。
日本人以外の人から見た日本。ふだん何気なく使っている日本語の説明の難しさ、そして面白さ。違う価値観を持った男女が生活の中で折り合いをつけていく様。

マンガも外国語学習も好きな私はすぐに買って、帰りの電車で一気読みして、ページが少なくなってきたとき「ああ、もう読み終わっちゃう…」って思いました。そんな気持ちは、子供時代以来、久しぶりでした。


で、そのままあとがきを読むと、1行目から編集担当さんの個人名をあげていて「へえ、めずらしい」と思いました。(文末のSpecial Thanksみたいなとこにあるのが普通だと思ってたから)

「小栗さん、ぜひ一緒に仕事しましょう!」と、この本の担当である松田紀子さんが私のふところに体当たりしてきてくれてから、はや2年が経つでしょうか。
松田さんは(中略)あっという間に上京し、メディアファクトリーに入り、私を押し倒し、そして「ダーリンは外国人」が出来上がったのでした(このタイトルは彼女によるものです)

-「ダーリンは外国人」あとがきより-

やっぱり才能のある人って世の中に見つけられる運命なんだなぁ。

そして松田紀子さんという編集さんは勢いのよさそうな人だなぁ。

そんな感想を持って本を閉じた2002年。

その頃に産んだ娘が大学生になった去年、コミックエッセイ描き方講座でこのお2人とオンラインでお話できるようとは…!!!
生きてるといろんなことあるわなぁ。

そんな機会に気持ちが昂ぶらないはずもなく、ただでさえ暴走しがちな交感神経が、盆と正月が来た勢いでワッショイワッショイもりあがってしまった結果、当日の私は…

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いまだにワクワクすると寝れない

こんなぐあいに、初回講義への緊張とワクワクで、前日の夜はホントに寝れませんでした。

昼すこし仮眠しようとしてもぜんっぜんできなくて、自分でも「えー、ちょっと…大の大人が、そんなに?」と自分にドン引きしたまま講義の時間に。

初回からガンガン濃い教えが

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コミックエッセイ作りの真髄がもりだくさん

ここにはざっくりしか描いていなのですが、コミックエッセイ概論ともいうべき初回の講義は、のっけから松田さんのコミックエッセイに賭ける情熱と、これまでの経験で培った知見がてんこ盛りに伝えられました。

講義の詳しい内容を、カタノトモコさん(元マンガ家で今は編集さん)が超わかりやすい図解でnoteにあげてらっしゃいます。もっと知りたいと思われる方、ぜひご覧になってみて下さい。

▼カタノトモコさんのnote

後半戦はベルリンから

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「ダーリン」という言葉にはじめ小栗先生は抵抗があったらしい

小栗先生、登場ーーー!!
この質疑応答ね、本当に色々な質問にご回答いただいたんですが、具体的な内容は1期生の受講者特典ということで、心に秘めさせていただきます。

とにかく受け答えの速度に、言葉のセンスに、たとえ話に、説明の構成に、
「やっぱりすごいよ!ベストセラー作家!!」
と、心ふるえっぱなしでした。

気さくでフレンドリーでありながら、オンライン越しでもわかる、ホンモノの人が持つ空気感。

そのエッセンスを伝えたくて、せいいっぱい例えてみたのですが、いかがでしょうか…!↓

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面白いマンガを描く人は話も面白い

講座後、私は思いました。
この年まで生きてきて、そしてマンガ家をめざしてよかったなぁ…と。

タイムマシンに乗って、「ダーリンは外国人」を読んでる自分に伝えてあげたい…

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良いことはだいたい苦労の先にある

今回1期のゲストは小栗先生でしたが、期ごとにトークゲストは変わるようです。どなたになるのかわかりませんが、きっと受講した人にとって特別な経験になるでしょう。

たくさんのホンモノに触れて、ショックを受けて、そこから感じとったものを作品にしていけたら、創作活動をずっと楽しめるなぁと思いました。
また、そのためには新しいものや自分以外のものを受け入れる柔軟性も必要だなと感じています。

ホンモノに触れる機会作りと柔軟性、両方だいじにしていきたいものです。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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