こういうものでできている
「一万円選書」という言葉をはじめて聞いた時、驚いたと同時にとてもワクワクした。一万円分の本!誰かが選んでくれるの?わたしだけのために?
大変人気のある企画で、主催する本屋さんには申し込みが殺到。抽選で選ばれるらしい。相当な狭き門だということ。
抽選に当たると、当選者には膨大な質問表が送られてくる。個人カルテを作るためだ。選書する側だって、お客さんは見知らぬ人なのだから、その人のことを知れるだけ知っておかなくてはいけない。どんな本が好き。最近読んだものは。本についてだけでなく、家族についてどう思うかとか、その人のパーソナリティを構成するもの全てについての質問は、答えている間に血が滲んでくるような気になるみたい。心理カウンセリングを受けているようなものだものね。
興味はあるけれど、だからわたしは応募はしないと思う。
人に本を贈るって素敵なことだけど、とっても大変。
その人のことを考えて、でも贈り主である自分もよく見せたいと欲も出る。
つい背伸びもしたくなる。いや、あとが続かないぞと自重する。
肩の力を抜いて、あの人のことだけ考えて。
一万円選書のカルテの一つに自分を作った20冊を挙げるというのがあるらしい。
ただ“面白かった”というだけの本とは違うと思う。“好き”だけでもない気がする。身を削りそうだなぁ、その回答。
なので自分でもちょっと選んでみた。20冊なんてとても無理そうだし、今後変化する可能性もあるので〇〇日現在としてね。思い立った時にどんどん入れ換えていくつもり。
My Book Selection (6/13/22現在)
「きらきらひかる」江國香織
「ぼくは勉強ができない」山田詠美
「羊と鋼の森」宮下奈津
「それからはスープのことばかり考えて暮らした」吉田篤弘
「夜は短し歩けよ乙女」森見登美彦
「月の砂漠をさばさばと」北村薫
「走ることについて語るときに僕の語ること」村上春樹
「キッチン」吉本ばなな
「トリアングル」俵万智
「センセイの鞄」川上弘美
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