今日も世の中は男性優位で廻ってる

 外資系コンサル会社で働く44歳女性です。外資系コンサルなんて聞くと、大抵の方はインクルーシブで先進的といった良いイメージを持たれる方も多いようですが、実際のところは、男尊女卑に無自覚なおっさん同士が仲良しこよしで働く会社で、よくあるその辺の会社と何ら変わりません。

そもそも男性というだけで優位な彼らは、その日常が当たり前すぎて、日本という社会が、どれほど男性の尊大で失礼な態度を許容しているかなんて知る由もありません。なので、当たり前といえば当たり前なんですが、日本における男尊女卑を正しく理解してる人からすれば、彼らは完全に「無知で教養のない人間」です。

コンサルタントを職業とする人間が、社会問題に気付けない時点で、コンサルを名乗るのはどうなんでしょう。そんな彼らに顧客の問題解決など本当に出来るのでしょうか。と日々モヤモヤしながら、男性たちの意味不明なマウントや武勇伝に冷ややかな突っ込みを入れる毎日を送っています。

先に少し触れましたが、無知で教養のない男性を生み出す原因のひとつは、それが許容される社会だからです。では許容しているのは誰なのか。残念ながら、それはわたしたち女性です。 今日も男性優位で廻ってる会社の1コマから、男尊女卑が無くならない原因のひとつが女性であることを説明します。 

ある日の会議で男性陣が、アルコールで理性を失うこと、気がついたらホームから転落してたり道端で目覚めたりすることを「やらかしました」なんて言いながら武勇伝ぽく讃えあっておりました。男はそのぐらいじゃないとねという空気。これ完全に、アンコンシャスバイアスです。 

わたしも酔っ払いの男性に絡まれて、嫌な思いを沢山してきました。理性を失って凶暴化した男性、理性を失ってわいせつ行為に及んでくる男性。酒に飲まれたら、少なからず誰かには迷惑を掛けてます。武勇伝?理性を失うことに恐怖を覚えるべきです。けれど、その場にいた女性陣は黙ってその話を聞いているだけでした。沈黙は同意と同じですから、結局、男性陣は会話を最後まで楽しんで終わりました。 

正直、男尊女卑うんぬん以前に、誰かに迷惑かけておいて自慢話はありませんよね。

またある時のこと。 顔が見えないと不安でしょ? WEB会議でなぜか20代の女性の気持ちを代弁してカメラONを要求してくるおじさん社員が居ました。ぞっとする発言です。対面でないことを良いことに、写り込んでる部屋の様子や、顔をまじまじと見られてるかと思うと気持ち悪さでいっぱいでしたが、女性陣は渋々ながらもカメラONに応えました。 

男性は知らないかもしれませんが、女性は、街中を歩いているだけでも、度々、見ず知らずの男性からのいやらしく下品な視線を受けることがあります。そういった男性は、大抵がいやらしく歪んだ顔を隠そうともしません。男性のすべてがそうだとは言いません。ですが、これは女性なら誰もが知っている嫌悪感で、女性なら誰もが経験する気持ち悪さです。 

 にも係わらず、なぜ女性は男性の無知で教養のない発言を許容してしまうのか。

男性の視線について話をすると、無自覚な男性は口を揃えて言います。いやらしいのは男だから仕方ない。君が自意識過剰なんじゃない?モテてるアピールなんでしょ。これも完全なアンコンシャスバイアスですが、男性はこれまで、そうやって女性を貶め、黙らせてきたんです。

そう本当は、女性は黙らされているだけで、決して許容してるわけではないんです。ですが、沈黙は同意。許容された男性は、どんどん無知で無教養になり、いつまでも男尊女卑が是正されない。それが今の日本の姿です。

だからこそ、わたしたち女性は声を上げるべきです。その為には、黙らされている現状を正しく理解し、これまでの固定観念から解放される必要があります。

若者たち、特に未来のある若い女性たちが暮らしやすくなるために、引いては男性女性が真に尊重しあえる社会のためにも、小さなことから、できる限り、出来る人から、声を上げていくことが、未来に繋がると信じてます。

だから私は今日も、この男性優位で廻ってるおかしな社会で繰り返されるおかしな会話に、冷ややかに冷静に、笑顔で突っ込みを入れ続けたいと思います。いつか社会が、誠実で礼儀正しい人で溢れますように。

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