見出し画像

■エピソード5「再起への道」

ぼくの窮状を察してくれた人達は、予想よりも大勢いてくれました。励ましのお言葉や、カンパ金も沢山の方々が寄付してくれました。出来上がった実印を銀行に提出して銀行印として登録手続きをした時に、通帳記帳と確認をしたのですが、沢山のカンパ数に驚き……ATMの前で涙が止まらず、恥ずかしながら、泣いてしまいました……。今回の火災以降、それまでずっと、「辛い・苦しい」事で涙を流した事は毎晩でしたが、「周囲の人たちの優しさ」に感激して、嬉し泣きした事は、火災以降、初めての事でした……。「人間って、嬉しい事でも、泣けるんだ……。」これは初めての体験でした。

この場を借りて、暖かい慰めのお言葉をかけて頂いた皆さん。そして、カンパをしてくれた皆さん。本当にありがとうございました。本当に「折れる寸前だった、ぼくの心」の大きな支えになりました。感謝しても、しきれません。

そして、自宅の全焼から約一週間。ぼくは市役所に斡旋してもらったアパートを借り、何十年ぶりかの独り暮らしを開始する事になります。家族達とは、少し離れ離れになってしまったけれども、会社の近所に嫁さんの実家がある為、退勤後には、いつでも妻子に逢いに行ける。私物の膨大なコレクションの全焼失と、失ったものは物凄く大きいけれども、宝物の家族は無事・ネットで頂いた暖かい励ましの言葉や、本当に救いになったカンパのお金。
住まいは一人だけど、大事な家族達と、ネットで知り合った仲間達という「形にならない大切な、かけがえのないものたち」。
これらが、ぼくの心の大きな支えになってくれました。この支えがあるから、またイチから頑張れる。そう確信出来たのでした。

皆さん、本当にありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?