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ミギュル・ドルジェの、涅槃日
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ナムドゥルリン寺(南インド)の巨大な壁画より
撮影:気吹乃宮
今日はチベット仏教の、特に古訳ニンマ派において重要な先生であり、ナムドゥルリン寺が相承する法脈「ナムチュー」の源、ナムチュー・ミギュル・ドルジェ(1645-1667)が円寂された日(涅槃日)にあたります。
テルチェン(偉大な埋蔵経発掘者)・ミギュルドルジェは10歳の頃から金剛薩埵や法身仏、観世音菩薩などが目の前に顕われて、様々なアドバイスを受けるようになります。
そして亡くなる23歳に至るまで、グル・リンポチェが秘匿された多くの埋蔵経典を空中から発掘し、末法の世であるこの世界に開示されました。
そのためテルチェン・ミギュルドルジェの発掘された十三巻の埋蔵教法は「ナムチュー」(虚空の法)と呼ばれます(中国語では「天法」などと翻訳されます)。
「ナムチュー」の教法は末法の現在において、さらに必要とされている気がします。「ナムチュー」はとてもシンプルで、修しやすく、しかも加持が大変強力であるためです。
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![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/51110664/picture_pc_5200abbc902de407fbae4206c47fc280.jpg?width=800)
上の写真:
1枚目:ナムドゥルリン寺の大伽藍(ゴールデン・テンプル)の正面。
2枚目:大伽藍の屋根から眺めた、周囲の遠景。
撮影:気吹乃宮。
わたしが滞在していたナムドゥルリン寺は「ナムチュー」の法脈を継承する法主ペノル・リンポチェが座主であられたため、「ナムチュー」は「お家芸」といえる教えでした。
ペノル・リンポチェが生前にご尽力されたため、「ナムチュー」は今や世界中に伝播し、(日本ではまだマイナーですが)世界では多くの実践者がいます。かくいう私自身も、よく「ナムチュー」の儀軌を使うことがあります。
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/51108737/picture_pc_a73435d34de193f5d472b4e6b08e5bae.jpg?width=800)
撮影:気吹乃宮
上の写真は、ナムドゥルリン寺の僧房で僧侶と在家が一緒に籠って、「ナムチュー」の修行(加行)をしているところです。
加行(けぎょう)とは密教の本行に入るための準備的な修行で、福徳を積み、過去世からの罪業を浄化することが主な目的です。これをしないと、本行に入ったとき、仏陀の加持がきちんと自分の心相続に働かないのです。
「ナムチュー」の加行は短くてシンプルなので、在家のチベット人も毎日通いながら、こうやって毎日修行をすることができます。
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/51109722/picture_pc_4689087fb6e8573decf5bf4cd4941bb1.jpg?width=800)
病気平癒に絶大な力があるとされる
撮影:気吹乃宮
上の写真は、ナムドゥルリン寺の敷地内にある、テルチェン・ミギュルドルジェの聖遺物が収められた仏塔(ストゥーパ)です。
この仏塔に向かって祈ると病が癒えると言われていて、チベット人には絶大な信仰があります。
コロナをはじめとする病や不調に苦しまれている方に等しく加持がありますようにという願いを込めて、この神聖な仏塔の写真を公開します。
そして今夜は、テルチェン・ミギュルドルジェに関する法要を執り行なう予定です。
今年も制限の多いゴールデンウイークとなっていますが、こんな状況でも智慧と福徳を増大させ、よりよい5月が皆さまに訪れますよう、お祈り申し上げます。
サポートは、気吹乃宮の御祭神および御本尊への御供物や供養に充てさせていただきます。またツォク供養や個別の祈願のときも、こちらをご利用ください。