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シナリオ制作について②こぶた編

こんにちは、タイトルが常に思いつきません。ミゴ太です。
今までシナリオ制作について語った機会が殆どなかったので、試しにやってみようと軽い気持ちで筆を取らせていただきました。の第2弾となります。
今回は「この舞台の上で死ねたら幸せ」についてです。
以降当シナリオのネタバレを含みますので、現行未通過の方は閲覧をお控えください。
本文の内容に関してもそこはかとなく書いていますので、どうか温かい目でお読みください。これは文才のない徒然草です。


シナリオの元ネタについて

言うまでもなく「少女⭐︎歌劇レヴュースタァライト」から着想を得ています。
私は今までの人生で演劇について興味関心を持ったことは(trpgを除けば)一度もありませんでした。しかし、この作品に触れた途端演劇に関するシナリオを作ってしまうくらいに演劇というもの、そのために命を人生を賭けるということ、だからこそ放たれる一瞬の煌めきに引き込まれてしまったんです。
そのためこれ以降この「元ネタについて」の項には「少女⭐︎歌劇レヴュースタァライト」のネタバレを含みます。
全然当作品を知らなかったという方は、公式が映画
・総集編「少女☆歌劇 レヴュースタァライト ロンド・ロンド・ロンド」
https://youtu.be/QqvpvLA1fGw?si=lpThb83vVE_WUw4C
・劇場版少女⭐︎歌劇レヴュースタァライト
https://youtu.be/mJmJsCS3KA8?si=Hvg6wcVb5MZEaPXw
を期間限定(前者は2024/5/23まで、後者は2024/5/30まで)で公開しているので、ぜひこれをご覧ください。
ただ前からこの作品に興味があった、という方や少し見てみてこれはハマりそう、、と思った方は逆にそれ以上見ないでください。2024/5/31〜6/6で全国のイオンシネマにてリバイバル上映が行われるので、ぜひ劇場で見ましょう。(https://cinema.revuestarlight.com/news/1017/)

以下ネタバレを含みます。

スタァライトという作品で私が最も激刺さりしたのは、少女達の演劇にかける思いのその重さでした。それはレヴューの中で見せるものであったり、登場人物の関係でも見られるものでしたが、この舞台の上こそが自身の居場所であり、舞台の中心から見える景色がどれほど眩しいものなのか。それを目指して必死に足掻く彼女達の煌めきのなんと美しいことか。才能というものがどれほど残酷で、努力というものがどれほど確かなのか。そんな舞台と演劇というものの深さにすっかり感銘を受け、気がつけば演劇をテーマにしたシナリオを作っていました。
と言ってもスタァライトをそのままシナリオに落とし込むのはパクリ云々以前にそもそも実現不可能なことでした。まず、正直学生の演劇で命を賭して戦うようなことはない。さらにレヴューそのものがシナリオとして文字に起こすと意味がわからないというのも大きな問題でした。演劇を競っているのになんで刀やら弓やらが出てくるのか、正直「そういう演出」以上の意味は(おそらく)無く、受動的にただ目の前のシーンを咀嚼するだけのアニメであっても初めは???だったそれを、TRPGとして能動的にさせるなんてことはまず無理です。
とは言え命を賭して戦って欲しかったので、まず学生であるという設定を取っ払い、規模も学生の演劇から世界最高峰の舞台にまでスケールアップすることで、演劇というテーマにおいて最も命をかけても差し支えないような舞台を用意しました。さらにそもそも武器を使う役者という概念「剣闘役者(スワッシュバクター)」を作りました。これなら剣を振り回して戦っても問題ないです。
加えて私は楽曲から着想を得てシナリオを作るということを良くやるんですが、当シナリオではスタァライトの「You are a ghost, I am a ghost ~劇場のゴースト~」から着想を得てシナリオを作っていました。
というわけでこのシナリオは少女⭐︎歌劇レヴュースタァライトを元に、少女⭐︎歌劇レヴュースタァライトの良さをTRPGで追体験できるように作っていましたとさ。
全然関係ないけどこぶたは真矢クロに通過してほしい。

これ以降スタァライトのネタバレはありません。


用語について

・剣闘役者【スワッシュバクター】

元ネタに書いたように当シナリオでは「剣で闘う役者」が必要だったのですがなかなかそんなものは実在せず、オリジナルの職業をこのシナリオ用に創造することにしました。初めは「剣劇役者」にしようと思ったんですが、剣と戟(ほこ)を意味する剣戟(けんげき)役者というものがすでにあったので1文字変えて剣闘役者にしました。ただ「けんとうやくしゃ」という読みがあまり気に入っていなくて、剣戟役者の語源であるSwashbuckler(スワッシュバックラー:剣戟を帯びた荒くれの剣士)とactorを組み合わせてSwashbuktor(スワッシュバクター)としました。正直「剣闘役者」は全然気に入っていなくて存在ごと無くそうかと思ったんですが、スワッシュバクターってカタカナも長すぎてそれはそれで嫌だったので、読み方が嫌だった剣闘役者を字面が嫌だったスワッシュバクターと読ませるという荒技を行ってみました。実在しない職業なので許してください。

・剣役者【レペゼンタクター】

剣闘役者に対して、オーディションで選ばれた人物は最早剣そのものであり、加えて剣闘役者を代表(represent)する存在としてレペゼンタクターとしました。これも剣役者(けんやくしゃ)と読むのは気に入っていないです。

・カタストロフ劇場

勇者のモノロゴスの結末も剣闘役者の行く末もカタストロフィだと思ったので。

・勇者のモノロゴス

以前ふせったーに書いたことがあったのでそれを引用します。

この「勇者のモノロゴス」という作品は一応神をも魅了するシナリオ、という設定になっているため、作者の完全オリジナル作品などにできるわけがなく、所謂元ネタが存在します。
それは藤子F不二雄さんの読み切り漫画の一つである「どことなくなんとなく」という作品で、この作品のネタバレをしてしまうと、天地という普通のサラリーマンが、ある日からこの世に存在する物や人、歴史にすら実在感を感じられず、全てが自分の妄想なのではと怯えるようになり、その考えに取り憑かれてしまいます。ですがその彼の考えは真実であり、核戦争で既に滅んでいる地球に、たった一つ残された細胞を培養し、さらにその記憶にある生活の記録を忠実に再現された空間の中で、この天地という人間はたった一人生きていたのです。
「勇者のモノロゴス」とは、勇者の独白という意味です。一般的な一人芝居のように、他の登場人物のセリフを省いたり、一人が何役も務めるのではなく、一人の剣闘役者が一人の勇者を演じます。なぜなら、初めからそこには父もジーンも誰もいない。この物語は初めから終わりまで、まごうことなき勇者の独白だからです。
そして、探索者達のいる世界もまた、ひとりぼっちの世界、もといワールドです。別々のワールドにいる探索者たちは、それぞれのワールドを重ね合わせることで同じ場所に存在しているように見えるものの、それぞれ異なる場所にいます。
もし誰かが外から、そのうちの一人の探索者のワールドを見ることができるのならば、それは、そこに存在しないもう一人と剣役者の座を奪い合う一人芝居に見えることでしょう。

ふせったーより引用


テスプについて・テスプでの変更点

正直テスプと投稿したもので大きな差はありません。なんならテスプPLの方々の声が良すぎて、勇者のモノロゴスを読んでもらう時めっちゃ楽しかったことがテスプで一番印象に残っていることです。
強いて言えば1回目のテスプでは剣闘役者と書いてスワッシュバクターと読ませ、2回目のテスプでは剣闘役者と書いてけんとうやくしゃと読ませていましたが、どっちでも大丈夫だとわかりました。
またテスプ時はフリーbgmを使用していましたが、投稿後に回した際はスタァライトのBGMを使いまくっていました。後者の方がKPがグレタのRPの際などに調子に乗れます。
具体的にいうと
1日目オーディション前のグレタ(ソニア)のシーン:暗転(https://www.youtube.com/watch?v=xSiM75C7wtg&pp=ygUb44K544K_44Kh44Op44Kk44OI44CA5pqX6Lui)
2日目オーディション前のグレタ(ソニア)のシーン:カタストロフ(https://www.youtube.com/watch?v=MXCdbT2bfS8&pp=ygUn44K544K_44Kh44Op44Kk44OI44CA44Kr44K_44K544OI44Ot44OV)
1幕:starhood (https://www.youtube.com/watch?v=0iO447qYzbA&pp=ygUIc3Rhcmhvb2Q%3D)
2幕:ロンドロンドロンド(https://www.youtube.com/watch?v=9cW4wVhn6Ho&pp=ygUb44Ot44Oz44OJ44Ot44Oz44OJ44Ot44Oz44OJ)
3幕:anti daydream(https://www.youtube.com/watch?v=XY2OHK5itV8&pp=ygUw44Ki44Oz44OB44OH44Kk44OJ44Oq44O844Og44CA44K544K_44Kh44Op44Kk44OI)
4幕:ブリッジの上で(https://www.youtube.com/watch?v=RFhEzUv25U8&pp=ygUV44OW44Oq44OD44K444Gu5LiK44Gn)
最終オーディションの戦闘:dawn of star(https://www.youtube.com/watch?v=JRjSZmOumho&pp=ygUMZGF3biBvZiBzdGFy)
特にPLさんがスタァライトお好きな場合は一緒に狂えて良さそうです。


改変について

正直このシナリオは自分が作ってなきゃ回せないだろってくらいややこしいシナリオなので、辻褄の合った改変はなかなか難しいと思いますが、もちろんお好きにしていただいて大丈夫です。その一助になり得るかわかりませんが私がKPをした際に意識していたことをさらっと書いておきます。
このシナリオで求められることはおそらくカッコよくてクールなRPができることだと思います。なのでセリフでも行動でも、PLの想定から外れすぎたりかっこいい展開に帰結しない、というようなことがないように。ということを1番に意識していました。


続編について

私のシナリオはエンディングによって展開が違いすぎて続編が作れないものばかりなんですが、このシナリオに関しては続編の制作が可能なので(作るかはわかりませんが)アイデアを書いておきます。

・グレタポジになる

グレタやウォニョンのように、オーディションを執り行う側になったらどうなるのっていうソロシです。

・100年前のオーディション(+末路を知っている)

シチュエーションはそのまま時代を100年前にします。つまり剣役者になれなかった方は死にます。この状況にオーディションの真相を知った状態で挑んで欲しいな〜〜と考えています。負けたら死ぬとわかっている。勝っても狂気に蝕まれるとわかっている。それでも世界で最も高い舞台の真ん中に立ちたい、という2人による2PLがしたいです。

・老朽化に伴う最後のオーディション(+末路を知っている)

カタストロフ劇場の老朽化に伴い今回のオーディションが最後になる、という時にオーディションに選ばれた2人の2PL。この場合も探索者達はオーディションの真相を知っていて、最後って神はどうなるの?それはそれとして剣役者には死んでもなる、みたいな内容にしたいです。

というわけで突然終わります。
次回は何となくオマージュ元のある「瞬きよりも早く」について書けそうだったら書こうと思います(多分)
ここまでお読みいただきありがとうございました。

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