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デトロイト・タイガース 2020年オフの動き

ご無沙汰しております。前回の初投稿記事が思いの外多くの人に見て頂いており、大変嬉しく思います。今回はこのオフの入退団者やフロントの人事などについてまとめていきたいと思います。

オフの主な入団者

まずは主な入団者がこちら。この中でもFAで加入した4選手を少し詳しく紹介していきたいと思います。

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ロビー・グロスマン 31歳 OF L/S
2020年成績  率.241  8本  23打点  出.344  OPS.826

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俊足と優れた選球眼を誇るスイッチヒッター。契約は2年1000万ドルで、タイガースがFA選手と複数年契約を結んだのは5年ぶりのことでした。打率は低いものの出塁率はキャリア通算で.350と高く、低出塁率の選手が多い打線のアクセントになってくれることを期待。昨年は自己最高の長打率.482を記録するなどパワー面で成長が見られ、本塁打もフルシーズンならキャリアハイを更新するペースでした。

ホセ・ウレーニャ 29歳 RHP R/R
2020年成績  5試合  0勝3敗  防5.40  WHIP1.50

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MIAでエース候補として期待されるも、14勝を挙げた2017年以降は伸び悩み、昨年はコロナウイルス感染や怪我などコンディションに悩まされ未勝利。オフに解雇されてしまいました。タイガースにはMIA時代の恩師であるニエベス投手コーチ補佐がおり、彼のもとで復活して、壊滅状態の先発陣を少しでも助けてくれることを期待しています。

ウィルソン・ラモス 33歳 C R/R
2020年成績  率.239  5本  15打点  出.297  OPS.684

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昨年正捕手を務めたロマインの後釜として加入。打撃が売りで、WSH時代の2016年に22本塁打を放ちシルバースラッガー賞を受賞。ただ昨年はその打撃が今ひとつで、NYMにクラブオプションを破棄されてしまいました。守備はあまり上手くないため、何とか打棒を復活させてほしいところ。バーランダーとのトレードで獲得したジェイク・ロジャースが成長するまで、正捕手として頑張ってもらいたいです。

ノマー・マザラ 25歳 OF L/L
2020年成績  率.228  1本  15打点  出.295  OPS.589

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TEXで2016年にデビューし、その年から3年連続で20本塁打を記録。ただ一昨年は19本塁打とやや伸び悩み、オフにCWSへトレード。しかし昨年は打球が全く上がらず大不振に陥り、わずか1本塁打。オフにノンテンダーとなってしまいました。見かけによらず(失礼)25歳とまだ若いので今年の復活に期待。芯で捉えた時のパワーは凄まじいものがあり、TEX時代の2019年にはデータ解析ツール「スタットキャスト」導入後最長タイとなる505フィート(約154m)の特大ホームランを放っています。↓

この他に二塁手のレギュラーとして一定の成績を残した元オールスターのスコープと再契約し、LAAで爆発炎上を繰り返していたテヘラン、一昨年BALで31本塁打を放ち、昨年もチーム1位の12本塁打を放ちながらも解雇されてしまったヌニェスらとマイナー契約を結びました。

※他にも複数の選手とマイナー契約を結んでいますが、ここでは主な選手を挙げています。

グロスマン以外の3人は昨年結果を残せず、他球団から弾き出されたところを拾い上げたもので、過度な期待は禁物です。仮に復活して活躍するようなことがあれば、シーズン途中にコンテンダーにトレードしてプロスペクトを貰いたいところですが、果たしてどうなるか。

オフの主な退団者

次に主な退団者がこちら。

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※アルカンタラとデメリットは後にマイナー降格

WSHでエースとして活躍していたジマーマンと2015年のオフに結んだ5年総額1億1000万ドルの大型契約が満了。移籍後の投球は悲惨なもので、月間最優秀投手賞を受賞した2016年4月をピークに成績は大幅に下降。2019年に至っては1勝13敗という衝撃的な成績を叩き出すなど、2010年代でも屈指の不良債権となってしまいました。この他では一昨年にMINで25本塁打を放ったクロン(今年から広島カープに所属するケビン・クロンの兄)、CWSで11勝を挙げたノバはいずれも期待を大きく下回る成績で、新天地でもメジャー契約は勝ち取れず。アルカンタラとデメリットは共にDFAとなってチームを去り、ディクソンは日本でのプレーを選びました。

いわくつき?の新監督

そして、FA補強以上に大きなインパクトのある出来事が監督人事でした。昨年途中に老将ロン・ガーデンハイアーが健康上の理由で辞任し、新監督に就任したのはAJ・ヒンチ。

サイン盗み問題で全米を騒がせたHOUの前監督で、一年間の職務停止処分から復帰しました。報道によると首謀者の一人であったアレックス・コーラとは違いサイン盗みには反対していたようで、サイン盗み用のモニターをバットで破壊するなど抵抗を見せていた模様。サイン盗みのイメージは付き纏いますが、監督としての手腕は高く評価されており、負け癖が染み付いているチームに勝者のメンタリティを注入し、変革をもたらしてほしいです。

まとめ

再建中のチームということもあり予想通り補強は最小限なものに。ジマーマンとの契約は満了しましたが、カブレラとの大型契約が最低でも2023年まで残っており、満了するまでは大人しくしている方が良さそうです。詳しい戦力分析は次回以降を予定しておりますので、今回はこのへんで終わろうと思います。次回は投手陣の戦力分析を行う予定です。


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