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[DET]前半戦の振り返りと後半戦の展望

お久しぶりです。開幕してから中々投稿できず申し訳ございません。今回はタイガースの前半戦の戦いを簡単に振り返っていきたいと思います。


現在の立ち位置

前半戦を終えた時点で、タイガースは現在39勝50敗、借金11でAL中地区3位となっています。開幕から勝率.500近辺を行き来し、地区首位に肉薄したりと奮戦していましたが、5月末から6月頭にかけて泥沼の8連敗を喫し、首位争いからは一歩後退してしまいました。

しかし地区全体のレベルの低さに助けられ、この体たらくでも首位のガーディアンズとは5.5ゲーム差で、地区優勝の可能性がそれなりに残っている状況です。

投手陣

先発ローテーション

柱となるはずであったTarik SkubalCasey Mizeを怪我で欠く中、移籍2年目のEduardo Rodriguezが開幕から圧巻のパフォーマンスを披露し、エースとして獅子奮迅の働きでチームを牽引していましたが、5月末に指を痛めて長期離脱。

2年ぶりの古巣復帰となったMatthew Boydもまずまずの成績でローテーションを守り続けていましたが、6月末の試合で左肘を痛めてトミー・ジョン手術が決定し、シーズンエンドとなってしまいました。

一方、新加入のMichael Lorenzenは開幕こそ出遅れるもその後は堅実な投球でローテーションを支え、まさかのオールスター初選出を果たしました。ファンはもちろんですが、本人が一番驚いていましたね。

また、6月にMLBデビューした23歳のReese Olsonも随所に高い潜在能力を発揮しており、後半戦でのブレイクに期待です。7月にはRodriguezとSkubalが遂に復帰し、ようやく頭数が揃ってきました。

ブルペン

新クローザーを任されたAlex Langeは5月末までERA0点台を維持するも、疲労からか直近の試合では調子を落とし、打ち込まれる場面が目立っています。

一方でセットアッパーのJason Foleyは抜群の安定感を誇り、ハードシンカーを武器に8回の男として君臨。7月8日のブルージェイズ戦では先発したMatt Manningの後をこの2人が引き継ぎ、継投でのノーヒッターを達成しました。

他にはマイナー契約で加入したTyler HoltonChasen Shreve、ルール5ドラフトで獲得したMason Englertらが台頭しています。Andrew ChafinMichael FulmerJoe JimenezGregory Sotoら実力者を揃え、質・量ともに申し分なかった昨年から、彼らが全員退団して大幅に弱体化してしまいましたが、限られた戦力の中でなんとかやり繰りしています。

野手陣 

2年目のRiley Greeneが5月になって一気に調子を上げ、覚醒の兆しをみせていましたが、同月末に腓骨を骨折し長期離脱。それと同時に得点力が一気に低下して連敗が始まってしまい、弱冠22歳の彼に大きく依存していたことが浮き彫りになりました。

Greene以外では、いずれもトレードで新加入したZach McKinstryMatt Vieringの活躍が印象的でした。McKinstryはチームの絶望的な層の薄さにも助けられMLBで自身初となるレギュラーに定着し、一時期不動のリードオフマンとして活躍。さすがに息切れを起こし打撃の調子は落ちてしまいましたが、内外野守れる貴重なユーティリティとして重宝されています。

Vierlingは外野のレギュラーに定着し、高い身体能力を活かして攻守に躍動。勝負所での本塁打やピンチを救うダイビングキャッチ、神技スライディングなど、見ていて非常に楽しい選手です。

昨年デビューするもMLBの壁にぶつかったSpencer Torkelsonは持ち味の長打がようやく増え始め、ここまでチーム最多の12本塁打を記録するなど確かな成長を見せています。とはいえまだまだ物足りない成績なのは事実なので、後半戦からの爆発を期待したいところ。

一方、大型契約で加入して2年目のJavier Baezは一向に調子が上がらず、不良債権化が止まりません。ショートの守備では強肩と天才的なセンスで美技を連発し、指標も良好ですが、肝心の打撃では長打が激減。とにかく打球が弱々しくなり、カブス時代のような豪快な打棒は鳴りを潜めました。開幕前のWBCではプエルトリコ代表として大活躍していたため、衰えではなくモチベーションの低下が原因でしょう。

在籍4年目のJonathan SchoopもBaezと同様全く長打が出なくなり、先日遂にDFAとなってチームを去りました。若手たちからはかなり慕われており、このような別れ方になってしまったのは残念ですが、WRC+56という凄惨な成績ではやむなしです。

前半戦MVP

一人選ぶとしたらやはりRiley Greeneでしょうか。開幕から低空飛行が続いていましたが、5月にBA.365、OPS1.008と爆発。天性の打撃センスでヒットを量産し、長打も増えてきました。WRC+136はチーム内断トツトップの数字であり、彼がいなければ打線は機能しません。それだけに、前述の長期離脱が本当に痛かったですね。先日ようやく復帰を果たし、今後の本格的なブレイクに期待です。ドラフト同期にAdley Rutschman(BAL)、Corbin Carroll(ARI)という怪物がいるせいで目立ちませんが、彼もまた順調に成長しています。

全体総括と後半戦へ向けて

投打ともに異常なレベルで怪我人が続出する苦しい状況の中で、投手陣のbWARは-2.2(MLB全体27位)、野手陣は-6.6(同26位)と最弱クラスの成績であり、よく借金11で耐えているなという印象です。

地区優勝の可能性も残っていますが、選手層の薄さを考えるとかなり厳しいでしょう。このまま借金10前後のペースでズルズルといくか、もしくはこれ以上に負けが込めば、TDLでは間違いなく売り手に回ることになります。筆頭候補は1年契約のLorenzenでしょう。堅実な先発4、5番手として多少なり需要はあるはずです。Rodriguezは5年契約の2年目ですが、今年のオフにオプトアウトの権利があるため、成績次第ではトレードの可能性もあるかもしれません。

例によって今年も我慢の年になりそうなので、GreeneやTorkelsonといった若手たちの活躍を気長に見守っていきたいと思います。

おまけ:MLBドラフト2023

先日行われたMLBドラフトにて、タイガースは全体3位で高校生No.1外野手のMax Clarkを指名しました。

フロリダ大の強打者Wyatt Langfordを指名が濃厚とされていたので、これには驚きました。Langfordをスルーしたことは賛否両論ではありましたが、Clarkも5ツールポテンシャルを秘めた超逸材です。甘いマスクでスター性も抜群ですしね。

他の上位指名では高校生の中ではトップクラスのピュアヒッターであるKevin McGonigleや、ネブラスカ大で主軸として活躍したMax Andersonなど、野手を重点的に指名した印象です。

彼らがタイガースの未来を担い、暗黒時代を終わらせてくれることを期待しています。あれ、毎年言っている気が…?

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