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デトロイト・タイガース 2021年戦力分析 野手編

ご無沙汰しております。思いのほか忙しく、前回の記事から大分時間が空いてしまいました。申し訳ございません。私の不手際でシーズン開幕に間に合いませんでしたが、今回は主な主力野手たちを紹介し、最後に手短にではありますが今年の展望を行っていきたいと思います。

昨年のタイガース野手陣

昨年は平均得点4.29(リーグ12位)、チーム打率.245(リーグ7位)、チーム本塁打62本(リーグ12位)と全体的にリーグ下位の成績。しかしそれ以上に酷いのがアプローチ面で、出塁率.303はリーグ14位、四球率と三振率は共にリーグワースト。四球を選べず三振が多い選手が大半という悲しい状況です。守備もDRS -14でリーグ12位と中々に酷い成績で、投手陣ほどではないにせよまだまだ課題が多いです。

↓ここからは各ポジションごとに主力野手たちを紹介していきます。名前の下は昨年の成績で、※はマイナースタートの選手です。

▪️捕手

ウィルソン・ラモス 33歳 R/R
率.239 5本 15打点 出.297 OPS.684

グレイソン・グレイナー 28歳 R/R
率.118 3本 8打点 出.182 OPS.515

ジェイク・ロジャース 25歳 R/R ※
昨年出場なし

そこそこの打力を誇るも守備に難があるラモスと、そこそこの守備力を誇るも悲しいほどに打てないグレイナーの凸凹コンビが中心。基本的にはラモスが正捕手で、グレイナーがバックアップを務めています。一昨年にデビューしたロジャースが未来の正捕手候補ですが、昨年は怪我もありメジャーでの出場はなく、今季もマイナースタートとなるなど出遅れてしまっています。

▪️一塁手

ミゲル・カブレラ 37歳 R/R
率.250 10本 35打点 出.329 OPS.746

レナート・ヌニェス 27歳 R/R    ※
率.256 12本 31打点 出.324 OPS.816

カブレラが今年の開幕戦で2年ぶりの守備に就き、逆方向へ技ありの本塁打を放ちましたが、守備力を考慮するとやはりDHが良いのではと考えてしまいます。開幕はマイナースタートとなったヌニェスですが、大きく成績を落としたわけでもなく、まだ27歳と若いため、今年の途中でのメジャー昇格も十分考えられます。カブレラがDHで出る際は主に二塁を守るスコープや、ユーティリティのハロルド・カストロ(ウィリ・カストロと区別するため以下H・カストロとします)が入ります。

▪️二塁手

ジョナサン・スコープ 29歳 R/R 
率.278 8本 23打点 出.324 OPS.799

ハロルド・カストロ 27歳 R/L
率.347 0本 3打点 出.407 OPS.836

出塁率の低さは気になるところですが、フルシーズンなら25本塁打前後が見込めるスコープが今年も引き続きレギュラーを務めます。H・カストロは一応二塁手のカテゴリーに入れてますが、内外野どこでも守れるユーティリティ。昨年は少ない試合数ながら打撃でも結果を残しました。

▪️三塁手

ジェイマー・キャンデラリオ 27歳 R/S
率.297 7本 29打点 出.369 OPS.872

アイザック・パレデス 22歳 R/R ※
率.220 1本 6打点 出.278 OPS.568

16年のデビュー以降伸び悩んでいたキャンデラリオが遂に殻を破りブレイク。主に4番に座りチームを牽引してくれました。162試合の今年もさらに飛躍を期待したいところです。昨年デビューのパレデスはメジャーの壁に当たり、今年もマイナースタートとなるなど、育成にはもう少し時間がかかりそうです。

▪️遊撃手

ウィリ・カストロ 23歳 R/S
率.349  6本 24打点 出.381 OPS.932

ニコ・グッドラム 29歳 R/S
率.184 5本 20打点 出.263 OPS.598

昨年開幕時のレギュラーはグッドラムでしたが、2年目のウィリ・カストロ(以下W・カストロ)が突如打撃開眼し、規定未到達ながら打率.349の好成績を残しました。打率のわりに出塁率が低く、守備も発展途上とまだまだ課題も多い選手ですが、今後が楽しみな若手の一人です。打撃不振とW・カストロの台頭によりレギュラーから陥落したグッドラムは二塁や外野での出場がメインになりそうです。

▪️外野手

ロビー・グロスマン 31歳 L/S
率.241 8本 23打点 出.344 OPS.826

ジャコビー・ジョーンズ 28歳 R/R
率.268 5本 14打点 出.333 OPS.849

ノマー・マザラ 25歳 L/L
率.228 1本 15打点 出.295 OPS.589

ビクター・レイエス 26歳 R/S
率.277 4本 14打点 出.315 OPS.706

アキル・バドゥー 22歳 L/L
昨年出場なし

新加入のグロスマンは正左翼手の位置を掴み、開幕5試合で9四球を選ぶなど期待通りの働き。中堅と右翼は昨年打撃が改善されたジョーンズ、左の大砲マザラ、昨年チーム最多安打のレイエス、今年デビューしたバドゥーらが日替わりで先発を務めていますが、特にルーキーのバドゥーが凄まじい快進撃を見せており、タイガースファンの希望の星となっています(近日中にバドゥーについての記事を投稿する予定です)。

まとめと今季の展望

優れた選球眼を誇るグロスマンの加入により、アプローチ面は多少改善されるでしょう。昨年飛躍したキャンデラリオやW・カストロ、ルーキーのバドゥーなど楽しみな若手も多く、昨年不振に終わったラモスやマザラの巻き返しにも期待。37歳のカブレラもベテランの意地を見せてほしいところです。

タイガースの所属するア・リーグ中地区は昨年から勝負モードに突入したCWSと、地区2連覇中のMINの一騎打ちとなることが予想されています。他にも2018年まで地区の覇権を握っていたCLEは財政難からフランシスコ・リンドーアやカルロス・カラスコといったフランチャイズプレイヤーを放出しましたが、依然強力なチームであることに変わりはなく、タイガースと同じく低迷中のKCもアンドリュー・ベニンテンディやカルロス・サンタナの獲得など積極的な補強を見せており、まだまだ再建期のタイガースは今年も厳しい戦いが予想されます。恐らく3年連続の地区最下位でフィニッシュするでしょう。ただ開幕6試合を終えて3勝3敗と予想外の健闘を見せており、彼らの今後の戦いに注目していきたいです。また後日記事にする予定ですが、タイガースはマイナーのプロスペクトがリーグでもトップクラスに充実しています。彼らが数年後のタイガースを担う存在になることを願いながら、チームの厳しい現状と向き合っていこうと思います。

最後に

今回もかなり読みにくい文章になっていると思います。大変申し訳ございません。次回は大活躍中のルーキー、バドゥーについての記事を投稿する予定で、その後はマイナーのプロスペクト達を紹介する記事を投稿しようと思っています。






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