業界別平均給与と人員数をViz化してみた

この記事について

Tableau DATA Saberにチャレンジ中です。
今まで学習したことを定着させるために、公開されているデータのViz化
してみました。
工夫したことなどをまとめます。


Viz化をしたデータ

今回は、世の中が春闘の話題で盛り上がっていたこともあり、国税庁が出している民間給与実態統計調査結果をViz化してみました。

いろいろな切り口のデータが公開されていますが、今回は、「2-4 業種別給与所得者数・平均給与」を使っています。
理由は、コロナ禍を経て、業界別で従事している人員数や給与額に変動があるのではないか、と思ったためです。
なお、コロナ禍は、以下の情報から、2020年、2021年としてViz化しています。

作成したViz

作成したVizはこちらです。
業種別の平均給与を棒グラフで、平均人員を折れ線グラフで表しています。
また、画面上部のタイルを選択すると、選択した業種で下のグラフがフィルタされるようになっています

作成したVizのイメージ
業種を選択すると、下のグラフもその業種だけに絞られます

Viz化して気づいたこと

業種間で、平均給与や人員数は偏りがありました。
・電気・ガス・水道業は他業種に比べて人員数は少なく、平均給与は高い
・医療・福祉、卸・小売り、サービス業は、人員数、平均給与が類似
などです。

ただ、当初仮説として持っていた、コロナを経て変動があったかどうかは、多少影響が出ている業界もありそうですが、あまりよくわかりませんでした。
もう少し年月が経って、長いスパンで見ないとわからないのかもしれません(もしくは、月別データがあればその方が顕著だったかも)。

ちなみに、業種間の傾向は、上の棒グラフと折れ線グラフでもわからなくはないですが、散布図のほうがより分かりやすかったです。
(この後の「工夫したこと」で詳しく触れますが、実は散布図はボツ案です)

ボツ案にした散布図。ただこちらの方が業界別の傾向はわかりやすい

困ったこと

ここからは、Viz化をするにあたって困ったことについてまとめます。

データ形式

今回使用したデータはExcelの表形式だったものの、「人が見やすい表」として加工されていたので、Tableauでそのまま読み込むことができませんでした。
Tableauの機能で加工する使う方法も考えましたが、今回はExcelを手元で加工したものをTableauで読み込みました。

使用したデータ。人が見るとわかりやすいが、Tableauに取り込むデータとしては不都合

数字の表示形式

元データを確認したところ、平均給与の単位が「千円」でした。
結果、Tableauの機能で表示を丸めることができず・・・。データ的に、グラフの目盛りは百万円単位で表示したかったので、Tableauの中で、元の値を千倍して円単位の項目を作り、その項目でグラフ化しました。
ただ、私が勝手に千倍した値なので、ミスリードしないよう、ツールヒントで表示する金額は元データの値としました。

工夫したこと

次に、Viz化にあたり私が工夫したことです。

グラフ形式

最初、給与と人員数に関連があるかも、と思い、散布図でViz化しました。
しかし、業種間で傾向があることはわかったのですが、もともとの目的であったコロナ禍を経ての変化が見やすいグラフでないな、と思い、上記の棒グラフと折れ線グラフで作りなおしました。
仮説をもってViz化してみた結果わかったことなので、無駄なプロセスではなかったなと思っています(また散布図の復習にもなったので良かったです)

こちらが、ボツ案とした散布図のVizです。


見る人への配慮

前の記事で触れたWOWに取り組んだときに、見る人への配慮の技をいくつか習得したので、このVizを作るときに活用しました。
ただ、私のTableauスキルの限界もあり、もっと改善できるところはあると思うので、気づいたときにUpdateしていきたいと思っています。

  • 業種を選択できることの明示
    (タイルをマウスオーバーすると「業種を選択してください」と表示)

    • Vizを初めて見た人が分かりやすいように配慮

  • ツールヒントを修正

    • 必要な情報のみに絞る

    • 見やすい表示形式にする

    • 選択したときに表示される「保持」「除外」ボタンを隠して、不要なボタンが表示されないように

  • 業種名を短縮化

    • 元データの業種名はもう少し長かったのですが、Viz化するにあたり、文字が重なって見づらくなってしまったので、Tableauの別名機能を使って短縮したもので表示されるようにしました

    • 実業務で使う場合は、どの業種名にどんな業種が含まれるかが正確にわからないと困ると思うので、別で資料化しておく方が良いと思います(業種分類は以下ページの「2 業種の分類」で定義されています)https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan/top.htm

今後に生かしたいこと

実際自分で1からVizを作ってみると、きっともっといい表現方法があるんだろうけど、、、(今はこれが限界!)と強く感じました。
PPTやExcelが使いこなせるようになったときのことを振り返ると、使いこなしている人のOutputを分解したり、操作を横で見ていて学べたことが大きかったなと思ってます。
幸いにもTableauは公開されているOutputが多いので、それを参考にして少しずつ技を増やしていきたいなと思いました。

また、今回は限られたデータでViz化したので、Outputからの気づきも多くはなかったですが、ここ気になる!もっと深堀したい!と思った個所もありました。
当たり前ですが、データがなければそれ以上の分析は不可能なので、(反面教師として)データがあることの重要性を感じるとともに、データをViz化することによってより多くの気づきを得られること(Viz化の破壊力)をもっと広げていきたいなと思いました。


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