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モバイルルーター

生きた教育とは、今日の授業のようなことを言うのだと思う。

私が担任している学級では、現在社会科で警察官の仕事について学習している。
子供たちに警察官の仕事について調べさせたところ、落し物についての仕事の話題になった。

ふと思い立ち、県の落し物検索システムを子供たちに紹介することにした。
 iPadをプロジェクタにつなぎ、検索システムの画面を写して、操作しながら子供たちに説明した。

「みなさん、なんか落し物ない?」
「なーい」
「そっか、先生はな、実は4月の末からモバイルルーターがなくなって困ってるんだ」
「へー」
「たぶん、家の中にあると思うんだけどね。一応、検索してみるか」

ヒットした。

思いっきり、近くの警察署に届いている。
教室内がざわつき始めた。

「それって、先生のじゃないの?」
「日付も特徴もぴったりじゃん」
「電話してみなよ」

あとで連絡してみると告げたのだが、

「え〜、どうなるか気になる〜」

との声が多く、たまたま近くにいた管理職に事情を告げ、その場で連絡してみることにした。

数分にも満たないやり取りの後、

「みなさん、やっぱ、この落し物、先生のモバイルルーターでした」
「警察ってすげ〜!」

教室は大賑わい。
授業の振り返りでも、落し物検索システムのことばかり。
私はなんとなく気恥ずかしかったのだが、子供たちの様子をみていたら、まあいいかと言う気持ちになった。


ちなみに、見つかったところは市立図書館。
なくした頃に、電話や直接出向いて、なんども問い合わせている。
その都度、職員からは、届いていないの一点張りだった。
職員間の情報共有、全くできてねえな。
何度問い合わせても無いと言われれば、家で無くしたか、他の場所で無くしたかと思っちゃうじゃねーか!
危うく解約するところだったぞ!


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