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台風がくる


高知は台風銀座と云われ
毎年台風がきていた。
小さな頃台風がくるとなれば家中の皆が
きびきびと それに向けて
準備に余念がない。
早めに風呂に入り
珍しく家族とお手伝いの人
たちだけの食事が始まる。
両親がそばで一緒に食事を
する。皆が台風に
向けて一致団結するのだと。
そんな暗黙の了解があり
皆の心が近くにあるようで
嬉しかった。静かな興奮が
皆をひきつけ不思議な時が
流れていく。私たちは
早々と大工さんに特注した
部屋いっぱいのベッドで
弟と眠る。小さな弟は
早くも寝入っている。
早く寝ようと思うが
段々酷くなった風が木々を
揺らしているようだ。
怖いなぁと心が震えている。だが他愛もなく私も寝入った。朝がきた。
台風一過。
青空が広がる 既に
雨戸は仕舞われて
庭には落ち葉を片付ける
人がてきぱきと働いている。目にする景色は
雨や風に浄められたかの
ようで すっきりして
美しいって感じる。

今日は、来週火曜日の
台風襲来に備えて
急遽、子どもたちに
プリントの準備をする。
日頃は、重いシャッター
のかわりに警備保証会社を
いれているが ガラスの入ったドアは流石に心もとない。若いスタッフの力を借りてシャッターを閉めてきた。帰宅してニュースを見ると何か凄い勢力だ。
コロナに台風。
ナンだかなぁ?
勘弁して下さい。
思いませんか?
平穏な生活を平和な生活を
皆が願っています。
思いませんか?

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