見出し画像

戦争が終わらない

まさか?まさかの戦争が
始まり随分経った。

両国でスパイ狩りをして
いると声高に放送がされている。
映画の世界だけの
話で終わって欲しい。

結局、困るのは一般人
毎日を懸命に生きていて
突然、住む場所が戦場に
なる。
まさに青天の霹靂だ。本当に心が痛い。


私の母は女学生で
遠い山口県に徴用されていたとか。
同じ県内から
きていた年長者が
脱出しようと話が纏まり
ある夜
直ぐに捕まらないように
隣の駅で列車に乗る事にして歩いていると
丁度トラックが通り掛かり
乗せて貰って駅に着いた。
ところが切符が2枚足りない。
若い娘たちが、泣く姿を
憐れんだのか切符を用意して貰って無事に各々が高知に帰宅した。

両親は思いがけず帰宅した娘の姿に喜びを隠せない。夢の時間を過ごしていると役所から
"娘さんは帰ってないか?
脱走しているので早く
帰って行かないと例え
女学生でも軍事裁判にかけられる事もある"

すっかり怯えた家族が
翌日、切符を購入に行くと
広島に新型爆弾が落ちて
列車が動いてない。

云われた父親が帰ってきた。

あれこれの中
やっと切符を手に入れて
仲間といやいや帰る。

終戦の翌日だったが
"貴様らぁ。戦犯ものだぁ。"
怒鳴り散らされ
みせしめの為に炎天下のもと正座をさせられて
夕方近くに解放された。

真っ赤に日焼けして
数日後
家族のもとに帰ったのだ。
玉音放送を広島駅で
聞いて徒歩で
列車が動いている所に
行く道中では
悲惨な光景を沢山みたとか。
母はまだ17才だった。

沢山の偶然と出会いが
母の命を繋ぎ…………..

父は予科練にいて戦争が
長引いていれば散る命だった。
今 私は生きている。 

  戦争はやめよう!
  一刻も早くだ。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?