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藤の花

小さな頃
生まれ育った村では
旧正月を祝っていた。

大晦日に雪が降り積もり
雪道を遮二無二に
歩き….美容室に行った。

お姉さんたちに混じり
順番を待っていると
私も鏡台の前に座る。

あんみつ姫になった
気分の私は頭の簪に
見とれる。
綺麗な花房が
ゆらゆら揺れて
嬉しさが倍増していく。

藤の花を模した
ピンク色の花が頭に
飾られ私が動く度に
揺れる様を横目で
チラチラみていて
嬉しくて堪らない。

振り袖を着せて貰い
お年賀にくる方たちに
褒めそやされて
小さな私は悦に入る。

長い1日は眠りと共に
終わった…..

そんな事を思い出す
藤の花の美しさを
堪能した素敵な日だった。
長い年月をかけて
成長して藤棚には
たわわに
見事な花が咲き誇っていた。
今日も穏やかに
たおやかに過ぎた。
  ラブ&ピース
 



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