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サーカス

昨秋
古い写真を整理していたら小さな弟が象の背中に男性に抱かれて嬉しそうな
笑顔をしている1葉を
見つけた。

山奥の小さな村に
住んでいたが
たまにサーカスがくる。
学校から皆で見学に
行っていた。
象の大きさに驚いた。

しかし
子ども心にもさみしい。
薄幸感があり
面白く楽しいものでは
なかった。というのも
神社の境内で
サーカスがあったので。
ちょっと高い所から
日常生活の一端を
見る事が出来た。

無口な集団で
外で食事を作り
つまらなそうに食べて
いた。そんな様子を
垣間見ていた。
うら悲しい雰囲気が
漂っていて異空間?
そんな気がした。

私はかなり感受性が
年齢のわりにあった。
大人に囲まれて
過ごしていたし
両親が不在のおりに
みせる大人たちの
私に対するぞんざいな
扱いに腹が立っていた。
しかし
そんな不満を両親に
訴える言葉をまだ
持っていなかった。

田舎では悪さをすると
大人が"子とりに取られて
サーカスに売られるぞ"
今なら大問題になるような
事を云われて脅かされ
子どもだった私は
真剣に考えて怖かった。

大人になり
シルク・ドゥ・ソレイユを
初めてみてサーカスへの
イメージが根底から覆った
素敵な世界だった。
人間の体の柔軟さに圧倒された。

ある時
ハウステンボスで
サーカスをみた。
確か
萩本欽一さんが
脚本を書いていた?

洗練されて楽しい
空間に心が弾んだ。
衣装もセンスがよくて
何より団員さんが
楽しく誇りを持って
演じているので
観ている私たちも
心が踊るのだった。

体育大学を出て
サーカスの一員として
活躍している方もいると
パンフレットで知った。

サーカスの華は
なんたって
空中ブランコだ。
息をひそめてみいる。

猛獣使いの巧みな鞭の使い方にもみいる。動物の愛らしさに胸があつくなる。

ピエロの軽い身のこなしが
1つ1つ笑いを誘う
巧みさが素敵だ。

楽しい空間だ。

演目も沢山あり
飽きる事がない。
あっという間にフィナーレ
華麗な人たちが揃う。

拍手を懸命にして
ありがとうを伝える。

若い力で日本の
サーカスが発展する事を
願っている。

自由を得たら
サーカスを見に行く
したい事の1つです。


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