運転免許を取得した。

夫が倒れて1年が
経とうとしていた。

リハビリに車で
かなり遠方に
連れて行かなければ
いけない事態になった。

小学校以来
体育は最低評価の
私だったので
まさか私が免許取得??

青天の霹靂だった。

沢山の意見を聞いて
乗り放題の
教習場に入学した。

偶然同じくらいの
年齢の人が
4人いたのも
心強かった。

早速
初日から乗車し始めた
オートマ限定とはいえ
私が運転ってと泣きたい。思いきって運転すると
意外に楽しかった。

毎日通ううちに
友達ができた。
200時間位のり
仮免許に合格した。

さぁ
路上教習だ。
国道3号線は
いつもいつも車で
溢れていた。
車線変更が大変だった。
ある日
教官が　
切れ気味に
口汚なくののしるので
勝ち気な私は
“それ以上云われると
ハンドルから手を
離します”といった。

いよいよ
本免許を
自動車試験場に
受けに行く事に
なった。

朝５時半に
ピックアップして貰い
試験場に行くと
その日の
試験コースが
発表される。
私たちはゾロゾロと
コースを回った。
私の番だが頭が真っ白になりコースを間違う。
“はいストップ。
此処までです”
非情な宣告だ。
２回目の不合格に
なった翌日
おばさん仲間が
資格のある教習場
だと本免許取得が
可能だ。と
しかも私たちは仮免許があるので学科は免除になる。
美味しい話だ。
背に腹は変えられず。
直ぐに
お世話になった
教習場をやめた。
〇〇〇自動車学校に
入り直し
トロい私は更に
55時間練習して
２回の試験で合格した。

車はマツダファミリアを購入した。
学校の教習車はクラウンだったので
随分勝手が違う。
朝５時起きで
リハビリに通う道
等々を何度も頭と
体にしみこませた。
この後
無事故で運転できた事は奇跡だった。

しかも
凄いおまけ？が
貰えた。
最初の教習場で
余りにトロい私に
同情してくれた
アルバイト教官から
"自分は内臓の1級
障害者で年金を貰っている。ご主人にも年金の申請をしなさい"と
事情を打ち明けた
私にアドバイスして
くれた。
余談だが
"別に"等と気取らない
性格で良かった。
結果
年間かなりの年金が
支給されて
下がり続ける夫の
給料を補ってくれた。
オープンハートの
田舎者で良かった。
この時期
息子の卒業-大学進学
私は2つ目の教室を
開業。今考えても
多忙を極めていた。
夜明け前の空に
神様は　
私のこの
奮闘をみて下さっていますよね。と問いかけながら頑張った。
本当に
今も昔も
神様はいらしたのだ。
感謝いっぱい。