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夏休み

夏休みが始まった。

子どもたちが嬉しそうだ。

あちこちに出かける予定も
あるようで笑顔で
教えてくれる。

1人息子は夏休みは
小1の夏休みから
胸にゼッケンつけて
1人で私の実家に遊びに
行っていた。
新幹線がまだ開通してなかった時代。
博多-岡山-宇野-高松-高知
宇野から高松は連絡船に
乗るのだ。
リュックサックには
食料や飲み物に隠し
ポケットにお金。
首には小銭を入れた財布
大好きなドラえもんの
刺繍を施したがま口。
迷ったら
必ず駅員さんに尋ねる
事とか諸注意を夫が
じっくりゆっくり教えて
いた。息子にとっては大冒険だ。

高知の田舎には
大好きな人たちが
首を長くして待っている。

いく先々で親切な
大人に声をかけて貰い
ほめて貰えるのが
嬉しく誇らしく
人の情けを知るよい機会
だったようだ。
宇高連絡船の中で
親切な方から
うどんをご馳走して頂いた
事が心に深く残ったようだ。

田舎には
祖父母に曾祖母がいて
大事に大切にしてくれる。
神祭では
法被姿で近所の子どもたちと
小さな神輿をひいたり
楽しいときを過ごしていたようだ。

祖父母と磯で海釣りを
した折りには
「やったぁ!
今晩のおかずが釣れたねぇ」と無邪気に喜び
周りの人々も爆笑した
とか。

1人息子だったので
社会性を身につけて
欲しいと中学からは
寮のある
中高一貫校に入学した。
当時は男子校で
よき師よき友に恵まれて
家庭の中に起きた
様々な出来事も乗り越えて
今は大学の後輩と結婚して
暮らしている。

私はおリボンつけて返品不可で嫁にあげたので
安心している。

夏休みになると
可愛い子には旅をさせよ。
とばかりに私たちは汽車を
使っての1人旅をさせた。
長い旅だ。
リュックサックを背負ってた可愛い姿を思いだす。

よい時代だったなと
深い感慨を持つ。

教室の子どもたちも
心に残る夏休みを
過ごして欲しい。

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