#ミスiD2022 最終面接で話しきれなかったこと

2022/2/11、 #ミスiD2022 最終面接当日。
何を話せばいいのかずっと考えていた。
私は自分の想いを表現することに難アリなのでパフォーマンスをするとかはまず捨てた。
となると言葉で伝えるしかない。何を?
思えば私は自己PRだけでなく、自分の気持ちを言葉にすることも苦手だった。
じゃあ紙にでも書いていくか?
そうなると、紙に書いた言葉は用意された言葉であって、もう自分のものではなくなってしまう気がした。
朝、シャワーをしている時に覚悟を決めた。
もう、何も持たずに行こう。それで話せなくても、いいや。

とうとうやってきてしまった面接会場。
緊張というドキドキはなくて、どっちかというとすごく怖かった。
これでもう、終わってしまうかもしれない。
遂に自分の番がきた。

話すことが下手くそだと言った。
下手じゃないよと言われた。
これから生きていくためのアドバイスをもらった。たくさん。

気づいたら時間が過ぎていた。

終わってから気づく、めちゃめちゃ汗かいてた。
やっぱり緊張してたらしい。

朝シャワーを浴びながら考えていたことの1/10も話せなかった。
後悔はしてないけど、せっかくなので残しておこう。


私は常からミスコンが嫌いだと言っていた。
じゃあどうしてミスiDを受けたの?2回落ちてるのに。どうしてこだわるの?
ファンの人にもたくさん聞かれた。
どうしてかはずっとわからなかった。何故かは分からないけど、エントリーしてしまっていた。
今日になって理由に気づいた。けど、それはもう審査員の人たちに伝えたので心の中にしまっておく。

他にも伝えたいことがたくさんあった。

私は職業、アイドル。だから、ファンの人たちのお金と時間を貰って元気を与える、勇気をあげる、楽しい時間を提供する、代わりに夢を膨らませる。
それが仕事だから、いい子でいないといけないと思っていたし、今も思っている。
使ってくれた対価に見合うものを提供することが使命だと思っている。
でも、それは[本名]としての私ではない。
人間は、当然だけど人間の外側しか見ることが出来ない。
内側を打ち明けたりすることもあるけど、それだって他人の全てを知ることはできない。
私は片瀬美月としてたくさんの人たちに愛してもらってきたけど、もっといえば[本名]としても人に愛してもらってきたのかもしれないけれど、1人として私の全てを知らない。
じゃあ、なにを以て「好き」でいてくれるのだろう。それは本当に私なのか?と思ってきた。
すごく身勝手で自己中心的に言うと、誰も私の事を知らないのにと。
もちろん、片瀬美月を愛していただく事は[本名]私にとってもすごく嬉しいことだが、私はどこかで[本名]私の中身すべてまで愛されたいと思ってしまっていた。
すっごい自分勝手に。
だから、どれだけ愛されようと埋められない小さな穴がずっと空いたままで、それは死ぬまで埋まることは無い。
けれど、私の中身を知ろうとしてくれる人がいたら、少しは穴が小さくなるんじゃないかなって
中身を知っても大丈夫だよ、その中身にも価値があるよって言ってもらえたら少しは救われるんじゃないかって思った。
ミスiDは、他のミスコンと違って容姿を第一としない。ちゃんと、中身まで見ようとして人を見てくれるような気がして。
私は他の人と違って自分を表現できるような歌を書くことも、絵を描くことも、ダンスをすることもできないけど、拙くてもちゃんと知ろうとしてくれるような気がして。
それで、ミスiDのファイナリストに残してもらえて、欲を言えばなにか名前をつけてもらえたら、私の中の穴に価値を持たせてくれるんじゃないかと思って。
私はアピールも表現も下手くそだけど、それだけが伝わればいいと思った。

つまるところ、私の本質的な中身に価値を見出したかった。

もしかしたら、名前をつけてはもらえないかもしれないけど、名付けてもらえたらいいなあ。
たとえ少なくても、すこしの価値を他人の目から見ても見出してもらえたらいいなあ。

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