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夫婦のルッキズム事情。

「ただいま〜」

「おかえり〜」

数日家を空けていた夫が、出張先から生還した。


「ご飯ちょっと食べる?」

「うーん。ちょっとだけ食べようかなあ。」

”飲み会なので晩ごはんは要りません。”と数時間前に自己申請があったのだが、数時間も経てばお口直しに家のご飯が食べたくなる、というのが夫のルーティーン。夫婦を数年していると行動パターンがだんだんと読めてくるのはお互いさま。


このやり取りをなん度もしているというのに、数日夫に会わないと

「この人が私の旦那さんなんだなあ…」とちょっと我にかえる瞬間がある。

「可愛らしい顔してるねえ」とも毎度思う(言う)。

(夫は男前というよりも、どちらかというと、可愛らしい系と妻の目線からは見ている。)




最近、夫に変化があった。

お腹まわりがどうも怪しい…
わかりやすく、腹部周辺がむちむちとし始めた。

そりゃ、飲み会帰りにご飯を食べてたらそうなるよ!と思われるかもしれないが、それだけではない。

明らかな原因は、
コツコツ通っていたゴルフスクールにめっきり行かなくなってしまったから…!涙

ムキムキに仕上がっていく夫の姿が、すでに懐かしい…

どうやらゴルフの予定を全て終えたのと、ある程度スクールを堪能した、と思われる。

致し方ない。



さて、このまま中年街道をまっしぐらで良いのか、妻よ。
夫を奮い立たせてみようではないか。

「ゴルフスクール違うとこ行ってみるのも良いかもね!」

「うーん。」

「駅前に出来たジムのチラシが入ってたよ!割引があるって!」

「ふーん。」


「私ヨガに通い出したんだよね。一緒にどう?」

「嫌。」


撃沈……


夫は自らやる!と決めれば一直線なのだが、周りの誘導や誘惑にそう簡単には乗らない。私も同じなのでそれは同調する。

また時が来るのを待つしかないか…




そんなことを思っていたある夜。

夫がお風呂に入る前に、自分のお腹まわりをまじまじと見つめていた。さすがに本人も「こりゃやばいぞ」と危機感を感じているのだろうか。


夫と目があう。

”ダーダダ、ダーダダ、ダーダダ、ダーダダ”


とラップのような音を唱えながら、ゆっくりと回り出す。

次は声を高らかに、拳をあげて


”ターッタラタター、ターッタラタター、ターッタラタター、....”

ともう一回転。



これ、これを再現したかったのだ。

エド・はるみさんのAfterが美しすぎるので、こちらに貼っておきます。



夜、22時。
テンション高めに踊りだす夫、腹がよじれる妻。

ふっくらしたお腹を、これでもか!と笑いに変えるたくましい姿。

「愛くるしい…」

が込み上げてきた。


ん、これは??もしかして…

「愛」

なのか?


「もう一回やって!!」とお願いするも、

「絶対やらん!」と意地を張る夫。




あのダンスをまた見られるのなら、今の姿のままでいてほしいな、と思う私がいる。

これから歳を重ねて、姿カタチが変わっても、
「愛おしい」と思えること。

きっと、これは「愛」。





珈琲次郎さんの企画に参加させていただきました^^☕️

29回に及ぶ企画。早い早い。まとめ記事を書き続けてくださった次郎さんに、改めて壮大な感謝を送りますm(_ _)m✨

愛を考える時間。

この瞬間が愛おしいものだなあ、とあらためて。





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