タジン鍋と夢の中 夢日記2
私たちは"なにか"から避難している。
避難所らしきその場所は、
とんでもなく広いフードコートだった。
円形のフードコートの真ん中に私は立っている。フードコートとは言っても、タジン鍋の中みたいな構造で、中心の天井だけ高くなっている。
私はその窪んだ天井を見つめ何か考え事をしていた。
避難所の人々はパニックを起こすでも、不安そうに俯くでも、食べるでもなく、ただ黙って先行きを見守っている。
鍋を縁取るようにして窓が並んでいた。
窓からは何も見えない。
ただ光が射しているだけだった。
手には何故か、野菜ジュースのパックを持っている。
私は4人席のいすの一つに座り、ストローからジュースを飲んだ。周りの人間が私を気に留める様子はない。ジュースが空になると、私は鍋の右端を目指して歩き出した。
沢山の人の頭を越えてしばらく歩くと、ゴミ箱が見えてきた。
私はジュースのパックを平らに畳んで捨てた。
爪が痛い。
「はぇ〜!偉いな!!」
声をかけられた。
見知らぬ男の子だ。
このぐらい普通だよ。
と返すと
「へぇ〜!!そう?!いやー…」
そう言ってどこかに行ってしまった。
私はニヤニヤしながらしながら元の場所へ戻る。
なんて単純なんだろう。
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