【レビュー】DJミキサーは「Pioneer DJM800」を選ぶだけでミックスの達人になれる理由
「DJミキサーを替えたことで、自分のDJミックスが良くなった！」という人は多いと思います。自分もこれまで何回かDJミキサーを買い替え、その都度、基本的な性能の向上や、新しい機能のおかげで、DJプレイの幅を拡げることができましたが、中でも「Pioneer DJM800」に替えた時は衝撃でした。
「Pioneer DJM800」には「魔法のノブ」がついており、このノブが私のDJプレイを大きく変えるきっかけとなったのです。今回はこちらについてお話します。
1. DJミキサーは「Pioneer DJM800」を選ぶだけでミックスの達人になれる理由
Pioneer DJM800（DJM800）は2006年に発売され、今でも多くのクラブやイベント会場で使用されているDJミキサーの名機です。現在、新品の購入は難しいですが、中古では程度の良いものが大体5万〜10万円で取引されています。
現在もプロDJの中でDJM800を愛用している方が多く、皆さん各々のオススメ機能を語ってくださっています。このことを考えると、DJM800は「DJの上手い人がオススメしたくなるDJミキサー」とも言えます。
今回は私のDJミックスを劇的に変えてくれた魔法のノブ「サウンドカラーノブ」についてご説明いたします。
サウンドカラーノブとはDJM800本体の中央に並んでいるシルバーのノブ（ツマミ）です。このノブを使うことで、3バンドイコライザー（EQ）を使用しなくても、きれいで聴きやすいDJミックスが可能になります。
EQを使用しないDJミックスには賛否両論ありますが、個人的にはDJミックスでフロアを盛り上げられるなら、色々な方法を使って良いと思っています。また最近では、各系統のEQを廃止しているハイエンドDJミキサーも出てきており、プロのDJでもミックスではEQを使用しない方が増えています。
「MODEL1」というDJミキサーには、もはや各系統にEQがついていない
2. 魔法のノブ「サウンドカラーノブ」
サウンドカラーノブ機能は、実はDJミキサーの中でもDJM800が初めて搭載した画期的な機能です。この「サウンドカラーノブ」でかけられる「ハイパス・ローパスフィルター」を使うことで、ミックスが上手くなります。
ハイパス・ローパスフィルター（フィルター）というと聞き馴染みがないかもしれませんが、簡単に言うと「1つのノブ操作だけで、ローだけを切ったり、ハイだけを切ったり出来る」機能です。
とりわけDJM800のフィルターは、強力かつ自然に音域をカットすることができるため、DJミックスに使用しても、全く違和感なく2曲をつなげることができます。
簡単に言えば、DJM800以外のミキサーは、8つのツマミを駆使してミックス作業をしますが、DJM800なら、4つのツマミだけでDJミックスを行うことができる、ということです。
3. フィルターを使ったミックス例
早速ミックスの手順をお伝えします。今回は系統2→3の順で曲をミックします。まずは次にかけたい曲の頭出しまで済ませましょう。
次の曲の準備ができたら、左にある4つのボタンの「FILTER」を押します。
次に曲の低音を切りミックスしていきます。次の曲が流れる系統3のサウンドカラーノブを回します。時計で言うと1時か2時くらいのところで十分です。ここでヘッドフォンで低音が切れているのを確認したら、出音を聞きながら徐々に縦フェーダーを上げてミックスしていきましょう。
系統3のフェーダーを徐々に上げ、2つの曲を混ぜながら、サウンドカラーノブを12時の方向に絞っていきます。
系統3のフェーダーを上げきると同時に、系統2サウンドカラーノブを1時〜2時の方向に回し低音を切りながら、徐々に音量を落としていきます。ここで系統2にフィルターをあまり強くかけすぎると、いきなり高音だけになってしまいミックスに違和感がでるので、フィルターはあくまで、ミックスして気持ちがいいくらいのかけ具合で調整しましょう。
いかがでしたでしょうか？ このようにDJM800では、煩雑なEQ作業の変わりに、1つのノブを使うだけでスムーズなDJミックスが可能になります。これだけでもDJM800を選ぶ大きな理由になると思います。
もし「DJM800の購入を検討しているが安くて良い中古が無い！」といった場合、Pioneer DJM-250MK2という後継機種がオススメです。こちらは2系統でありながら、DJM800と同等のフィルター機能が標準装備されているのに加え、PCでDJができる、お得なDJミキサーです。
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