Growthfaction著 「ハラククリカタ」を読んで
技術書典9の新刊として発行された、ハラククリカタという技術同人誌を読んだ感想になります。
本の表紙には「覚悟・決意」するための一冊とありますが、自分にとっては覚悟・決意ができないことへの悔しさを認識する一冊になりました。
第一章:ゆのんさん
自分のイメージしているゆのんさんからは想像できないエピソードが書かれていて意外でした。ハラククリの言葉もなるほどと思うもので、三章のカベノリコエルにも通じるものだと感じました。自分も似たようなことをやっているはずなのに、一歩踏み切れていないのは何が足りないんだろうと考えさせられる話でした。
第二章:てぃーびーさん
自分が何をしたいのかを徹底的に考え抜いた末にたどり着いた「軸」を中心に行動を積み重ねていたら、いつの間にかハラをククッていたという話。
「理念」「信念」とも読み替えられるであろうそれに対して地道に積み重ねて現在のてぃーびーさんがあるのだな、と敬服しました。
「軸」がぶれないことも凄い…おそらく、「軸」を決めたときに既にハラはククられていたんだと思います。
てぃーびーさんパートを読み終わって、年齢が近い自分としては焦りを感じました。と同時に今まで何をやってたんだ…という感情もわいてきましたが、これからのことを考えていかなければとすぐに切り替えました。
今この瞬間が自分にとって最速なのだから。
第三章:KANEさん
KANEさんとはエンジニアコミュニティでご一緒する機会もあり、Growthfactrionのメンバーでは一番交流のある方なので、書かれているエピソードもある程度知っているものでした。挫折するほどのカベを見事にノリコエて先に進むKANEさんのハラククリの方法はKANEさんならではのもので凄いと思う反面、羨ましくもありました。
第四章:横山遼さん
毎回Growthfactionの本で涙腺崩壊してしまうのですが、今回も見事に崩壊しました。横山さんの書くフィクションだけど脳内で情景が鮮明に浮かぶほどリアリティ溢れる文章。その中に散りばめられた「決意とは何か」の問いと答え。
物語の語り部に横山さんを重ねながら、ただただ悔しい気持ちになりました。人生の師がいたら自分のくだらない人生も少しは変わっていたのだろうか?そう思うことも他人を頼ることしかできない自分の弱さなのだと、悔しさが増すばかりで気づいたら箱ティッシュが空になっていました。
『こんな俺でも』
その言葉すら、自分には憧れてしまう。
第五章:VTRyoさん
ラスボス。
事前にVTRyoさんご本人から「これで泣いたらすごいですよ」と言われていましたし、サンプルを読んだときも流石にこの内容では泣かないだろ…と自分でも思っていました。そう思っていたときもありました。
こいつ本当に涙もろいな…
多分今回の物語で泣くのは自分くらいだと思いますが、何度やっても改善されず力不足を感じたり、挫折しかけたりした経験のある人は刺さる部分があるかもしれません。
68ページに渡る主人公の変容と終盤の息をのむ展開は必読です。
最後に
Growthfactionの皆様、寄稿された皆様、素晴らしい本を届けてくださりありがとうございます!
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