正論という狂気(凶器)

ある日上司に言われた言葉。

「水殿さんは正論を言い過ぎるのが危険なんだよね」

自分でも自覚しているので発言に気をつけていたが、ああ、やっぱりか。「自分でもそう思います。」と返したが、どうすればいいのか自分でもわからないので言葉が続かなかった。

昔から間違ったことを指摘する癖があったと思う。ちょっとした名前の間違いや文章の間違いが気になって仕方がなかった。それって○○だよね、と間違いを正すことが正しいことだと思っていた。

どうやら世間はそうでもないらしい、と気づいたのは10年くらい前で、Twitterが流行りはじめた頃だった。流れてくるツイートは実に間違いが多いが誰もそれを指摘しない。意味が通じていれば些細な間違いの指摘は逆にコミュニケーションの邪魔でしかないという世界は衝撃的だった。

あれから10年、まだ自分が正しいと思うこと、論理的な正しいことを良かれと思って伝えてしまう。ある側面では正しいことなのかもしれないが、伝える相手にとっては凶器でしかないということを想像してよりよいコミュニケーションができるようにトレーニングしていきたい。

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