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量子ダイスを使った多世界的リスク分散

物質の動きは大まかには予測可能だが
微細な動きなる程、
確率的にしか予測できなくなってくる。

この「世界が確率的に決まる」
という部分には疑いの余地がない。
また、諸説あるが
世界は確率に基づいて分岐している
という考え方もメジャーである。

確率的な物質の動きが存在している事は
明らかな一方、
選ばれなかった物質の動きが消失する
と考える原理や根拠がない
のだ。

つまり、選ばれなかった未来も
確認はできないが存在していて
瞬間瞬間に膨大な世界が生産され、
分岐している可能性がある。


そこで本題に入るが
ちょっとした選択の失敗で
今の自分が不幸だとしても
別の世界で幸福に暮らす自分もいるのだろうか?

・・・しかし話はそれほど簡単だろうか?
例えば、サイコロで未来を選択したり
ギャンブルをする場合、
別の世界でサイコロを振っても
同じ力の入れ方になってしまって
結局、同じ目が出るかもしれない。

その場合、未来に多様性は生まれない。

そこで、未来の多様性を確保するという
観点から、量子力学的に確率の分散が
保証されるやり方
でサイコロを振ったら
どうだろうか?

サイコロを振ると言うのは例えの話で
実際は微粒子の挙動などを利用する事になるのだろうが
そうして作られた仕組みを量子ダイスと呼ぶことにする。

量子ダイスを使えばギャンブルに勝利する未来も
負ける未来も均等に作り出す事が
できるかもしれない。

勿論、自分が選ばなかった未来で
ギャンブルに勝利してもしかたない
という考え方が主流だろうが

・参加者の誰かが必ず大金を手にする
・出資金が少なくても合計金額が大きい
・自分が大金を手にする世界も確実に存在する

みたいな条件がそろえば、たとえ負けても
「今回は自分じゃなかったけど
自分が幸せになっている世界も確実に存在する。
つまり自分が今回負けたことで確実に
他の世界の自分が勝利している。
それどころか今回参加した全員が
平等に幸せな世界を生成しているのだ。」
みたいに考えれば
心の平安を作る事ができるかもしれない。

と言うかひょっとしたら既存のギャンブルが既に
ある程度の量子的な勝利の公平性があって、
人間の精神が潜在的にそういう
「確実にどこかに存在する自分が勝利する世界」を
かぎ取ってしまう所にギャンブルの魅力の本質が
あると言ってもいいのかも?しらんけど。

勿論、ギャンブルは国によって法律に触れたり
退廃的な精神や文化に繋がる可能性もあるが
リスクやリターンを分散させたい時、
とくにそれがやむを得ない場合は
量子ダイスの様な確実な分散方法があると
精神的に安心だったり公平だと考えられる
事もあるかも。

うまく分ける事ができない何か。
例えば分けようとすると壊れてしまう何か。
そういった物を参加者全員で
ある意味公平に分ける方法とかね。

また次のような場合はどうだろう?

「地球に致命的な隕石が接近してきた時、
その隕石の軌道をそらすのに効果的だと思われる
ポイントの候補が2か所あるとする。
ただし2か所のうちのどちらに
インパクトを与えたら良いのかは分からない。
間違えると地球への衝突は免れない。」
・・・みたいな状況において
量子ダイスで選択をすれば、その選択が仮に失敗だったとしても
正しい選択をした世界も発生している事になる。

どのみち地球が破壊されれば
失敗した選択をした記憶も失われる
のだから、これはもう100パーセント
成功するみたいなもんじゃないか?
(楽観的に考えると)

となれば、量子力学的な意思決定は
結構現実的で有望なリスク分散という
気はしないだろうか?

そもそも、子孫の繁栄を祈るとか
生まれ変わりを信じるとか
思想の世界自体が 今の自分とは直接関係がない
考え方次第の世界
って面がある。
例えば
多くの生物の事実上の目標みたいになっている
「子孫の量を増やす」みたいな事を重視する場合、
リスク分散として
「子孫の多様性を増やす」事が有効であり、
実際、生物は突然変異などを用いて
それを実現している。
そこにさらに
「並行世界における多様性も増やす」
みたいな考えに至ってもある程度筋は通っている
のかも知れない。

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