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この時期だから・・・その2

もう、手の施しようがない。出来ることはやったので2階の自宅で待機するしかない。雨音と雷鳴にかき消されるように町のサイレンが鳴り続けている。

また中学校から連絡があり「中学校も危ないので残っている生徒を連れて役場に移動します」との事。

「すみません。娘をよろしくお願いします」と言うしかない。1㎞も離れていない所にいるのに・・・迎えにも行ってやれない。息子とも連絡が取れない。

何も出来ないまま時間だけが過ぎていく。母から安否確認の連絡が入り「水を浴槽に溜めておきなさい」と言われ、水道をひねるが・・・もう止まっていた。同時にテレビも消えた。

18時にもなってないのに外は真っ暗。雨音・雷鳴・サイレンだけが重々しく鳴り響く。

携帯に着信が来た。「公衆電話」から。娘から「今日は役場に泊まる」との事。先生や友達も一緒だから大丈夫と。

18時半くらいだったろうか、ようやく息子と連絡が付いた。これだけの状況だからまだ、学校で足止め食らってるだろうと思っていたらなんと、電車は動いているらしく、朝倉市までは帰って来ているという。「今からバスに乗って帰るね」と呑気そう。傘持ってないはずなのに・・・状況を聞けば、同じ朝倉市でも我が家から7~8km離れた地区ではこの時間雨はほとんど降ってないらしい。

でも、そこから我が家方面のバスは完全に止まっているのでそのまま駅で待つよう指示をした。その間、駅周辺にあるビジネスホテルに電話をかけたがこんな田舎町なのにどのホテルも満室だと言う。取材陣が一気にホテルに入ったようなのだった。

どうしよう。あちこちに連絡しまくって解決できないまま、もう駅で一時間以上待たせてる。こうなったら・・・

究極の選択❶もう一度電車に乗り、学校方面へ向かい、途中乗り換えて福岡の私の実家に行く。

究極の選択❷厚かましいのは重々承知で駅近くに住んでいる息子の友人宅に一晩だけ泊まらせていただくか。

悩みぬいた挙句、息子は❷を選んだ。子供同士は仲良くしているがお互いに泊まり合ったりするようなことはしていないので、とても心苦しかったが、厚かましく連絡させていただいた。

「こんな時はお互い様」と、気持ちよく息子の事を引き受けてくださり、とりあえず息子も落ち着いた。20:00頃

電気もつかない真っ暗な中🐵と私と🐰2人と1匹。蒸し暑い。ベタベタする。身体拭きたいけど水が・・・

前日、ヨガに行った時に水素水を持って帰って来てたのを思い出した。半分くらい飲んで残りを捨ててなかったのを思い出した。助かった。

普段通りに「行ってらっしゃい」と送り出した子供たちが自然災害のせいで、帰って来れないなんて・・・・寂しさを覚えながら、収まる気配のない雨音と鳴りやまない雷鳴・サイレンを聞きながら、うとうとしかけた。





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