るろうに剣心京都編の観劇感想

るろうに剣心の舞台版。IHIステージアラウンド東京という特殊な劇場で小池先生が何を見せてくれるのかという期待通り、楽しい舞台でした。

わたしは10年以上前に一度原作の漫画を少しだけ読んだことがあるのですが、京都編のストーリーは知らずに観劇しました。
とにかくストーリーが進むのが早くて、原作の漫画ではかなり重要だったのではないかという戦闘シーンも説明のみで進んでいきます。場面転換で講談師みたいな人(鈴木梨央ちゃんと城妃美伶ちゃんがやっていた)が出てきて映像と共にあらすじを説明するのですが、それを聞き逃すと話についていけないので場面転換でもボーっとする時間はありません。
ステージアラウンドという劇場だからこそ(?)映像や場面転換がとても多くて良い意味で舞台っぽくないなと思います。(後でパンフレット見返したら美術の松井るみさんは場面転換の多さと小池先生の要求の多さにかなり苦労されたみたいです。ありがとう松井さん。)
そして、作品の戦闘シーンが殆ど殺陣なので、必然的に殺陣がとても多いのですが、全部かっこよかったです。殺陣を見る機会があまりないのでわからないけど、皆さんかなり稽古されたのではないでしょうか。

キャストについて。
どのキャストさんも本当に素晴らしかったです!
印象に残った方々は以下の通り。

小池徹平さん
剣心役。めちゃめちゃハマり役でした。もう小池さん以外考えられない!演技も歌も上手いという前提で、剣心の背が低くて華奢で中性的な容姿なのにめっちゃ強いっていう設定にピッタリですよね。あの数の殺陣を正確にこなすのもすごいです。

黒羽麻璃央さん
志々雄真実役。最初に素顔でちょこっと出て来て、次に出てくる時は包帯姿。顔が見えない分、声と動きの表現力が問われるので難役なのでしょうが、最初から最後までなんか怖かったのと、人を惹きつけるカリスマ性みたいなものも感じました。

松下優也さん
四乃森蒼紫役。最高に良い声。ミュージカル劇団の発声とは違うグルーブ感みたいな...R&Bとか洋楽が似合いそうな...セクシーな魅力がありました。

加藤和樹さん
比古清十郎役。剣心の師匠役なんだけど、特におじいさんでもないのでとてもかっこよかったですね。小池さんとそんなに年齢変わらないので最初は違和感を感じましたし、剣心の子役が出てくる回想シーンと現在の師匠が(演出上)見た目が全然変わらないので不老不死かよ、とは思いました。
加藤さんご自身は最高にかっこいいし、コミカルなシーンもさすがでした。

伶美うららさん
駒形由美役。宝塚を卒業してからうらら様の舞台を見るの初めてでした。あの衣装が似合ってしまう美しさ、最高です。演技も歌も好きです。ファンなのでもっと舞台に出てほしいです。

井頭愛海さん、鈴木梨央さん
二人とも演技も歌も上手いし、特に声の演技に長けてる感じでした。調べたら井頭さんが舞台は初みたいで、嘘でしょ、と言いたくなります。
若いですけど力がある女優さん達だと思うので、これからの活躍にも期待してます。

最後にその他の感想
IHIステージアラウンド東京は周りに本当に何もないですね。行ってみてびっくりしました。東京宝塚劇場や帝国劇場周辺の便利さに慣れてしまうと更に不便さを感じます。
客席が回転するということで乗り物酔いとかしやすい人は大変かなとドキドキしていたのですが、それは全然大丈夫でした。作品によって違うらしいですが。
あと女性用のお手洗いは増設できないのでしょうかね。すごい行列でした。

と、色々ツッコミ所はありつつ、最高に楽しみました。
キャストの皆様にもスタッフの皆様にもありがとうございますと言いたいです。

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