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錆びた扉

ちと遅れちゃったけど、コータローさん59歳の誕生日おめでとうございます。

毎年誕生日の5/30日は弾き語りを観にいってんだけど、今回は諸事情で31日になっちまった(冨士夫風に)。

コータローさんの弾き語り、観たことない人は損してるよね。
きつかった人生を飄々と生きてきたようなそのままのライブ。
そんで、毎回何曲かカバーも歌ってくれるんだ。
おれはコータローさんのカバーの選曲が大好きだ。
今回好きだったのはRCの「多摩蘭坂」と山口冨士夫の「錆びた扉」だな。

大学一年の時に初めて村八分ってバンドを知ったのはボーカルのチャー坊がオーバードーズで死んだってニュースを雑誌で知ったから。
その後クイックジャパンって雑誌で北沢夏音ってひとが詳しくルポを書いてたから興味を持ったんだよな。
日本にこんなヤベーバンドが居たんだって
(余談だけどその頃日本のヤバいバンドを掘るのが好きだったんだけど、「スピッツアロコ」がぶっちぎりの優勝)。

チャー坊ってのは沢山伝説があって、リュックサック満杯にLSDを持って帰国したとか、ストーンズのライブアルバムで「かっちょいーぜ」って日本人の歓声がチャー坊じゃねーの?とか。

その村八分のリーダーが山口冨士夫なんだけど、あのルックスの怖さつったらないよな。
眉毛全剃りのハーフに睨みつけられたら、おれならしょんべん漏らすよ。村八分の写真みてみ、ビビるから。
そんな山口冨士夫も福生で喧嘩に巻き込まれて、ぶん殴られて死んじゃったけどなあ。


コータローさんてさ、知れば知るほどきっちりした人だと思う。
仕事はきっちりするし、家庭も大事にしてるし、常識人だし、ビジネスの計算も早いし。賢いから道を外すことをしないっていうか。

そんなひとがさ、山口冨士夫のカバーとか歌うとなんか背筋がゾクっとするんだよな。

破滅的な生き方と隣り合わせの人生の匂いがするっていうか。

たまーに感じるコータローさんのアウトサイダーな部分が、おれにとって最大の魅力なんだよね。


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