第4夜『オンラインやついフェス2020』

僕たち『深夜のアジール』の初陣は
『やついフェス2020』での動画配信となった。

タイトなスケジュールでの制作だったので
しんどい夜が続いたけど
出来上がった作品には
これからの可能性が詰まっていると
実感している。

大喜利と落語。
ツチヤタカユキと立川吉笑。
僕たちだからできる「笑い」がここにある。


昨日、ツチヤタカユキに
ここに載せるための感想を書いてと頼んだら
こんな文章が届いた。
その最初の数行。

『やついフェス感想文』
貯金残高が、もうすぐ底を尽きそうで、
やって来たハローワーク。
そこに殺到している、ほとんどの人達が、
コロナで失業した人達ばかりだ。

「職業訓練に、エントリーしたいんです」
窓口で、貰ったジョブカードを作るための、ノートを渡された。

「明日、朝9時に、キャリアコンサルティングを受けて貰います」

ジョブカードを作るノートに、
自分がこれまでやって来た仕事を、洗いざらい、書いていく。

吉笑さんから電話があったのは、
そんな時だった。

「3日前の、やついフェスの感想を書いて送って欲しい」

20代の頃、夢を語り合った仲間のほとんどは
笑いの道を去ってしまった。
そのほとんどが金銭的な理由だ。

僕は、面白い人間が
お金を理由に創作から離れることが
我慢ならなかった。
勿体無いと心底思った。

だから僕は、
自分が活動を継続できるだけの
最低限の収入を確保することを
面白いネタを作ることと並列に並べて
夜な夜な真剣に考えてきた。実践してきた。

いま、ツチヤタカユキは
ハローワークで職探しをしていると言う。
他人の選択を、想いを、
自分が干渉することはできない。
一方で、ツチヤタカユキが
お金のために興味のない仕事に
時間を費やすことは
僕が好きな「笑い」にとって
マイナスでしかない。
これは僕の想いだ。

僕は僕のエゴとして、
ツチヤタカユキに「笑い」で
最低限のお金を稼がせようと決めた。
それまでの繋ぎとして、
まずは確定申告の仕方と
持続化給付金の申請の仕方を教えた。

「面白いものを作ること」と
「その環境を維持する収入を得ること」は
僕にとってはどちらも同じだけの価値がある。

前回と同じく
この投稿の売り上げは50%をライブの制作費に、
50%をツチヤのギャラに充てる。
(僕は落語の仕事で稼ぐから大丈夫)

そんなことを考えていた今日、
GEZANのマヒトさんから
僕たちのための曲のデモが届いた。
タイトルは『夜のとばり』。

深夜のアジール、
この夜がいつまでも続きますように。

『深夜のアジール〜初陣〜』
@やついフェス2020
2020年6月20日
21時00分〜21時32分

00、ご挨拶
01、オープニング
02、やついフェス大喜利⑴
03、ジングル大喜利〜万引き〜
04、『店員万引き犯』
05、ジングル大喜利〜銅像〜
06、『シャケ弁前集合』
07、ジングル大喜利〜人魚〜
08、『四分割人魚たち』
09、やついフェス大喜利⑵
10、ジングル大喜利〜高校野球〜
11、『甲子園に棲んでいる魔物が、睡魔』
12、やついフェス大喜利⑶
13、ジングル大喜利〜奉公〜
14、『ぞおん』
15、エンディング(クレジット)

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