カメトレ終幕によせて

5人組アイドルユニット・カメトレが、本日2020年6月3日をもって終幕(事実上の解散)となりました。

musiciteを通じて、2度のインタビューや連載企画への寄稿など、たくさんお世話になったグループです。

知り合ったきっかけは、たまたまというかコウテカ3からつながった"ご縁"的なところが大きかったのですが、追いかけていくことでとてもたくさんのことを気づかせてもらったとても大切なグループでした。

一つ一つの思い出を振り返ってしまうと、どこまで書いても終わらなくなってしまうので、今の段階で一番強く思っていることを残そうと思います。

それは…

こんなグループになったことの奇跡
こんな形で終われたことの奇跡

ということです。今日を迎えては信じられない人の方が多いかもしれませんが、こうなる前にいつ空中分解してもおかしくないグループだった、というのが僕の正直な本音です。

初めてインタビューさせてもらったのは2018年の春のことでした。

彼女たちの人柄を知っているファンならご存知だと思いますが、

・よく喋る
・常にハイテンション
・全員我が強い

ところは当時も全く変わっていません。むしろ日を追うごとにこの点は強度を増していったような気さえしています。

「我の強さ」と書くと多少語弊があるので、そこは「芯の強さ」や「強固なアイデンティティ」と言ってもいいかもしれませんが、その部分に関しては今まで取材させていただいたアイドルの中でも段違いでした。

それは、女優(俳優)を目指す人なら必ず持っていないといけない当たり前のことなのかも?と、気付かされるのと同時に…

この子たち根本的にグループ向いてないでしょ

と思ったのも正直な感想でしたし、その空気感というのは前述のインタビューの中にも滲んでいたのではないかと思います。

2回目のインタビューでみせた人間としての成長と5人の絆

初対面での印象はそんな感じだったのですが、彼女たちの人柄は拭いようもなく魅力的で、足繁くライブにも足を運びその動向を追いかけていくことになりました。

その間、新メンバーの野村萌々さんが加入したかと思えば、その直後に園田あいかさんが活動休止したりと色々なことがありました。今思い返すとライブでも好不調の波が激しかったグループなのかな?と思ったりします。

そして迎えた2回目のインタビュー。1stアルバム「ニンゲン」をリリースしたカメトレに改めて話を聞きました。

野村さん加入後にインタビューをする予定も個人的には考えていたのですが、あいかさんの活動休止が重なってしまいそのタイミングを逸していたので、それらの出来事があった2019年を振り返る構成でインタビューを実施しました。

どんな話をしたかはインタビューを読んでもらえたらと思うのですが、約一年半ぶりに話を聞いたカメトレは、

・よく喋る
・常にハイテンション
・全員我が強い

は、全く変わらないのですが(笑)、メンバー間それぞれに対する理解が以前からは想像できないぐらいに深く強固になった印象がありました。

分かりやすく書くと、発言は前よりも遠慮がないのに、聞く側は前よりも真正面から受け入れてる、という感じです。

それは、5人の中に信用や信頼を超えた「絆」が育まれていることを感じたインタビューでした。

実際にこの頃のカメトレのライブは、毎回世界新記録を更新し続ける素晴らしい内容で、

https://twitter.com/musicite_ms/status/1216224876685447168

こんなツイートもしたりしながら"2020年のカメトレ本格化"を期待していたので、その矢先の終幕発表はかなりショックだったのは事実です。(本当に軽く落ち込みましたw)

ただ、これは昔から応援していたファンの人こそ理解できると思うのですが、今回の終幕は"そう遠くない未来に予定されていたこと"だったんだろうと思います。

女優とアイドルの二足のわらじ。

そのどちらも全力でぶつかっていく彼女たちだからこそ、やがてくる終幕は宿命だったんだと思っています。

ただ、それがやって来るのがちょっとだけ早かった。

今のカメトレを知っているからこそ、カメトレがアイドルとしての絶頂期を迎える姿を見たかったし、一人でも多くの人に見てほしかった。

たぶん僕が受けたショックの正体はこれだったんだと思います。
だからこそ本当にこのコロナが恨めしいです。


ただ、カメトレが3年間の活動を通じて得た一人の人としての成長5人の絆が最大の糧であると思えば、このタイミングでの終幕はベストなのかもしれません。

頭の中も体の中もバラバラすぎる5人が、「マタイツカ」と言って巣立っていける。そして、その姿を見届けるファンがいる。

大切な大切な青春の1ページがめくられる瞬間に立ち会えた。
そんな想いに溢れたカメトレの旅立ちでした。

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