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有泉汐織「祈り、生と死と、別れ」(6日目)

今朝は朝日で目覚めました。

おはよう

海辺だからでしょうか?
河津の朝日は力強い。
河津の夜は突然訪れて、そして程なくして町はしっかりと闇に包まれます。
(お店も早くに閉まりますし街灯もあまりないのです)
そんな自然と共にいると自然と規則正しい生活になる気がします。

今日は河津の歴史について調査研究を行っている宮本さんのところへお伺いしました。

河津町教育委員会分室

部屋の中には大量の土器などの出土品が!

復元された土器

復元された土器を中心に、5000年前の河津からお話しいただきました。
私たちもこの1週間で訪れた、河津町立図書館や河津町役場、バガテル公園のあたりや、宿泊させていただいた相沢荘さんのあたりに遺跡があるようで、土地に積み重なった時間や人々の営みの壮大さを思いました。

縄文時代というと何となく小さな集落ごとに独立しているようなイメージを持っていたのですが、見高地区が神津島から運んだ黒曜石を各地へ届ける中継地点だったかもしれない、というお話を伺い、想像するよりずっと、人や物の交流が盛んだったのかも、
そして河津はその中心となり、活気が溢れてたのかも、なんて妄想しました。

埋甕が出土された時の様子

こちらの埋甕(うめがめ)は住居の床に埋められて使われていたそうです。
中には死産してしまった赤子や、胎盤を入れ、“再生”を祈っていたとか。
衣食住の中に生と死が共在している。
現代の生活では日々と生と死は場所を初め分断されることが多く、何となく自分の日々と生死は別のような気になりがちですが、生を受け、生き、死を迎え、そして“再生”する、一連なんですよね。

発掘された住居跡

印象的だったのは、祭祀に使われたと考えられる土器が大量に出土していること。
神事に使った土器は敬意を示すため使い捨て、一度使ったらもう使わない。
祭祀についてはまだわからないことも多いようですが、やはり川辺で多く行われていたようだと。
航海の安全祈願、豊かな富の祈願…
また、河津からは大島の噴火が大変よく見えるそうで、島を沈める意味合いで仏像が多く作られた?遺跡や寺院が海を向いている?というお話も。
人は壮大な自然と共に生き、祈り、恵みを受け、天災を乗り越えてきたのだなぁ


滞在中、ご用意いただいたイベントはこれで最後。
前日旅人の皆で用意したメッセージカードをお渡しして、ホストの古川さん、和田さんにお礼をお伝えしました。

榎本さん(左)Mariさん(右)作
さすがのお二人、ささっと、とっても素敵な絵を描いてくださりました

旅人4人での最後のご飯は、和田さんおすすめの鯖の梅昆布焼き。

吉丸さんにて
大きい…!

鯖好きの私にはたまりませんでした。

Mariさん、榎本浩子さんとお別れし、何となく名残惜しく柴田早理さんと再びワーキングスペースバガテルへ。
動画編集などをしているうちにあっという間に閉館時間に。
柴田さんともお別れです。
う〜ん淋しい!

見高神社に行く道が素敵だったので、河津で最後の踊り撮影をしてきました。

道には銀杏がたくさん落ちていて、まだまだ暑いけど、秋の訪れを感じました。
近々編集してアップしたいと思います。

淋しさに耐えかねて、和田さんに夕飯をご一緒いただきました。
わがまま言ってすみません(笑)。

マトンのパスタ料理
セネガルの家庭料理だそうです

最近オープンのセネガル料理屋さんに。
本格的!もちもちパスタで美味しかったです。

河津最後の夜。
無性に淋しさに包まれて。
きっとホストのお二人、旅人の皆さん、河津の皆さんが暖かかったからですね。

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