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Mari 「河津のお話」(4日目)

9/16(土)4日目

今井浜海岸へ朝散歩。
海辺には人がほとんどおらず、波の音が大きく響いていた。
遠くには伊豆諸島や船が見える。
スケッチをおこなったり、海辺でのんびりと過ごす。

貝殻やシーグラスも拾った。様々なかたちや色。


他の旅人の方々と合流し、「河津桜観光交流館」へ。

地域の野菜や食料品、雑貨などが売られている。
昨日おじゃましたブラシカファームさんのオクラも販売されていた。
河津は海の物・山の物どちらも豊富だ。
自炊するタイプの宿だったら、地産のものを調理して食べたかったなあ。


その後、河津町立文化の家(河津町立図書館)へ。

明るく開放感がある建物。
子どもに向けた本の紹介が多かったのが印象的。


昨日町長に教えていただいた民話の絵本などを拝見する。
いくつかのお話があったが、河津七滝の云われが面白かった。

「ななたき」ではなく「ななだる」と読むのは訛りでそうなったのではないか、というお話をホストの方から伺っていたが、この民話では別の視点からその由来が書かれている。
天狗たちが大蛇を倒す際樽に入った酒を飲ませ、その時に使用された樽が河津川に流されて滝になったという。だから「たき」ではなく「だる」なのだと。

館内は写真不可で撮れなかったのだが、ほかにも色々なお話の絵本があったので、民話や伝承が好きな方にはぜひ立ち寄っていただきたい。
また本の見せ方を工夫されていて、職員さんたちによる手書きの紹介メモが多くすばらしい図書館だった。


今日の宿は、ちょっと奮発して「福田家」さんへ。

河津川にかかる橋を越えて向かう

『伊豆の踊り子』の舞台でもあり、川端康成や太宰治らが執筆で逗留した由緒あるお宿。
泊まること自体がよい経験になりそうだなと思い、1泊はこちらで過ごさせていただこうと計画していた。
初日に駅で借りた『伊豆の踊り子』は予習したし、いざ。

部屋からは河津川のせせらぎ


小説にも登場する「榧(かや)風呂」は、入ってすぐ下り階段があって高低差があったり、周りを石とカラフルなタイルで装飾されているなど、一般的な浴場とは異なる。
2人で入ったらいっぱいになってしまうくらいの大きさが、秘湯気分を盛り上げてくれた。

河津には古くからの民話もあり、文豪たちが名作を書き上げた土地でもある。この街でうまれた物語に触れることができた4日目だった。

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