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香川裕樹「また来ます」(7日目)

最終日

旅の振り返りをホストの株式会社Otonoの青木さん、増田さん、みほしるべの眞田所長、俳優の宮城嶋さんを交えて行う。

旅をして感じた清水・三保地域のことを考えて伝えようとすればするほど、自分の視点や提案が無責任で場当たり的に感じ、誰に対するどういったアプローチなのか分からなくなってしまう時があった。
私がこの旅で、見たり感じたものは、既に可視化された状態の地域の姿であって、本当はまだ見えていない人であったり場所であったりがゴロゴロと転がっていて、それらを見つけ出すのに7日間という時間はあまりに少ないと思った。
そうすると定住という考えが頭をよぎるのだが、地方都市というのはどうしても人の入れ替わりが遅く、いざコミュニティの中に人を迎え入れる時には双方に緊張感が生まれてしまう。これが移住が進まない原因のひとつでもあるし、そもそも移住という言葉や考え方自体がいまの時代に即していないのかもしれない。

回遊魚や渡り鳥のように、我々も行きたい時にその土地へ行き、会いたい人に会ってまた帰っていく。そうやって行き来を繰り返して、ぐるぐると移動していけばいいだけなのではないのだろうか。
旅人が別れ際に言う「また来きます。」という言葉は本質的に正しいのかもしれない。などと思いながら、今回の旅を一旦終わらせることにします。
ありがとうございました。

香川裕樹

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