思わぬところで友達ができた

大好きな自分のグループが解散になり、1人でいろいろやってみたけど難しくて、歌も踊りも得手ではないのでもう縁がないと思ってたのに、気づいたらステージで自己紹介させていただいた2年前。
一緒に自己紹介する人を紹介された。

なんとも思わず、ああそうなんだよろしくお願いします、と挨拶を交わした後は2人で手伝いなどを担当した。

初ステージだというその人は緊張してるようにも、してないようにも見えて、でも自分も先輩としての役割があるだろうと、出番の時にはフォローしようと思った。

けれど結局、自分の方がよくわかっていなくて先輩風は不発だったはず。
その人は見たところ気負いもなく、自然に初ステージを迎えていた。

こんなことを言うと誤解があるけど、仲良くなるつもりはなかった。
ただ初めての正真正銘「同期」という存在が少しうれしくて、憧れのマリウス葉くんがシンメの松島聡くんを「そーちゃん!」とかわいく呼ぶように、あやかって「かいちゃん」と呼ぶことにした。
すると「じゃあ俺はみーくんって呼ぶね!」と返ってきた。
みーくん?まあいいか。

歳の差があるはずだったけどなんとなくすぐに敬語がなくなり、ずいぶん前から知っているような話し方でお互い一緒の時間を過ごすようになった。

初めて人前に出るはずなのになぜか堂々としていて、それでもにじみ出るフレッシュさは絶対真似できず、10年選手のはずの「みーくん」はすぐに置いていかれた。
生まれながらの愛嬌と柔らかさで、愛されキャラまっしぐら、配信でも器用に喋る姿に心から驚かされた。
歌とダンスはさすがに完全なる未経験で見るからに苦戦していた。
10年どころか子どもの頃からの経験者としてようやく先輩風をビュンビュン吹かしたけど、そんな「みーくん」(とは呼ばれてなかったけど)にムカついて悔し涙を流していた。
「できないままで悔しくないの?」
と言われて泣きながら怒っていた姿が今も眼に浮かぶ。
そのハングリーさも自分にはなくて実はこっちの方が少し悔しいくらいだった。

もうずっと一緒にいるような気もするけど2年である。
気持ちがいいくらいまっすぐ話すので、多少歳上ぶるけど自分もそうしているつもりだ。
だから友達になったのか、それとも友達だからそうしているのか。
そう、気付かぬうちになぜか友達になっていた。そしてもちろん共通の友達もたくさんたくさんいる。

2年の出来事を振り返ると、人生に出会いはあるけど別れはないのではないかと思わされる。
もちろん共に過ごす時間が減ることや、途中で止まってしまうこと、会いたくなくなることや、出会いをなかったことにしたいこともあるだろう。
それでも出会ってしまうと否が応でもその出会いは体内に残り続ける。
そうして出会いはそれぞれの道をたどっていく。
来年や再来年はどうしているだろうか。
今はただ出会いをかみしめつつ、あの記念すべき初ステージに立ち会えたことを喜びたい。

これからもよろしくね(長いから絶対読めてない)

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