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リリィ

Amelieの自主制作のCDに収録、そしてミュージックビデオも自分たちで作っていた「リリィ」がついに、日の目を浴びる時が来た。


2012年公開、蜷川実花監督
「ヘルタースケルター」


芸能界の頂点に立ったスーパースターりりこには秘密がある。目ん玉と爪と髪とあそこ以外は全部作り物。全身整形。

完璧に美しいりりこ。

表舞台にいる自分と、本当の自分の姿。


そして作られた体も、心も、どんどんぶっ壊れていくりりこ。




スターダムへ登り詰めたはいいが、偽物の美しさ。正真正銘の美少女が現れて人気がどんどん落ちていく。本当の自分との葛藤、罪悪感、いろんなダメージから崩壊していく。








スターの気持ちはわからないし、全身整形したことはないからその気持ちもわからない。
ちなみに整形は賛成派。
なりたい自分になれてご機嫌でいれるなら、この上ない手段だと思う。
(わたし去年、下の奥歯を両方どうしても抜かないといけなくなって(虫歯+生えてる本数バグってて噛み合わせが悪いとかなんとか)抜いたら顔の輪郭変わってシュッとしたのさ。
あとから聞いたら、小顔整形する人がやる方法なんだって!!!最高じゃん。)

でも、誰かを羨む気持ち、疎外感、劣等感、どこか"自分なんて"と思ってしまう部分。
ブスとか出来損ないとか植え付けられたコンプレックスによって形成されていた私は、りりこのネガティブな思いにすごく共感した。

"どうすればあの人みたいになれるの?
美しさを手に入れたいよ、教えてリリィ"

なんて歌詞がある。
当時の私の想い、そのままなのである。





この曲を作っていたのは、もう7年とか、そんくらい前。Amelie 3人時代に作り始めて、4人になってから完成した。

今の自分からしても、よくこんなの書いたなあと褒めてやりたい。


「リリィ」を作っていた当時の気持ちにはきっともうなれっこない。
その時の私と、今の私が対談することがあったとしたら"あんた大丈夫だからもうちょっと笑いなさい"とか言うだろうな。自己肯定感のなさから、めちゃくちゃ病み続けていた私だったから作れた曲だ。ありがとうあの頃の私。君がいたから今の私がいます。







そんな曲を、今だったら、楽しく歌えるんじゃないかと思った。それで、映画インスパイアだったし、再録してみることになった。





新しい「リリィ」は、新しいアレンジをして少しだけバージョンアップさせた。今の私たちがやるならこうだね、と詰めていったら、すごくかっこよくなった。
気に入ってる。


歌詞に関しては、一言も変えなかった。
変える必要がなかったのもそうだし、一度命を吹き込んで完成したものを大幅に変えるのは、あんまり好みじゃない。





昔からのファンの方々にはよく、ライブで「リリィ」やってよ!と、ねだられていた。
やりたいんだけどね〜とか言いつつ、なんだか入れられる隙間もタイミングも難しくて、全然やれていなかった。

でもアルバムに入れちゃったからね。むふふ。

昔から知ってる人も、今回初めて知ってくれる人にも、新しいリリィ、気に入ってもらえるといいなあ。





単純にかっこいい楽曲だから、スカっとしてもらえるはず。
新しい「リリィ」行けー!!




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