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縁に隨う

「隨縁(えんにしたがう)」、これは私がイギリス留学するに際し、10年来の付き合いになる地元のお寺、圓融寺の住職から贈られた言葉です。人によっては受動的に響くかもしれないですが、私はこの言葉が好きです。

思い返せば、この言葉は、いずれかの道を選択するかというときにいつも背中を押してくれたし、そもそも道がひとつしかなく、しかも険しそうな道だとわかっているようなときでも、前向きな気持ちにしてくれたように思います。

私は大学を2011年春に卒業しました。リーマンショックの影響を受けて、大卒就職率が過去最低水準を記録した超就職氷河期世代です。志望していた組織の採用はことごとくうまくいかず、内定をひとつも得られぬまま、大学4年生の12月になりました。指導教官に相談したところ、思いがけずインドの現地企業を紹介されました。逡巡の末、途上国での英語環境での勤務経験は志していた国際キャリアへの第一歩になると思い、縁に隨ったことがこれまでのキャリアに繋がっています。

物事は必ずしも思い描いた通りにいくとは限りません。私自身もこれまでにレールからのたくさんの逸脱経験と紆余曲折がありました。それでも、その時そのときの縁に随って、良いように解釈して、また進めばいいのではないかと思っています。新型コロナの採用活動への影響で思うままにならない若い方も多いかもしれませんが、案外、思い描いたレールから外れたときこそチャンスかもしれません。縁を結び、縁を尊び、縁に隨う。私の座右の銘です!

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