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近隣住宅からの「香害」に悩む方へ

問題を周知し、無香料洗剤をお勧めするチラシ

最近、「近隣から柔軟剤のニオイが漂ってきてつらい」と訴えるSNS上の投稿が増えています。
近年、強く長持ちする香りをつける柔軟剤や「消臭・抗菌」(と言いつつ香料を配合している)洗剤が一世風靡していて、大多数の家庭でそれらを使用しているので、社会のあらゆる場所に香料が蔓延し、苦手な人や、頭痛や吐き気などの身体症状が引き起こされる人は、日々を迷惑や苦痛の中で過ごすこととなります。中にはそれが誘因となって「化学物質過敏症」を発症し、仕事や学業、日常生活に大きな支障をきたす人もいます。

「香害」被害に悩まされている身としては、どうやって周囲の環境を改善できるのかが重要で、それには周囲の人の協力が不可欠となります。

そこで、近隣の家庭に「香害」被害の存在を知ってもらうことと、対策として無香料の洗剤を選択して使用してもらうことを促す目的で、チラシ画像を作成しました。


人間の嗅覚は順応性が強いので、強烈な匂いを周囲に撒き散らしてしまっているご家庭も、別に故意・悪意でやっているわけではなく、そんなに強い香りを自宅から周囲へ放っているとは全く想像もしていない方がほとんどだろうと思います。ましてや、普通に売られている洗濯製品を使っているだけなのに、近隣にそんな被害をもたらすなんて、にわかには信じられない話でしょう。そうした方々に、本当に「香害」という問題が存在しているということを理解していただくのは、チラシだけでは難しいかもしれません。
それでも、理解促進の一助になればと思い作成しました。少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。

PDF版をダウンロードしてご使用ください↓

*ちなみに、香料入りの洗濯製品でも「使用量の目安」を守っていれば近所迷惑にはならない、とお考えの方も多いかもしれませんが、「使用量の目安」は全くあてにならないのではと私は思っています。
例えば香り付き柔軟剤のCMで、一人の女性とすれ違った男性が、「素敵な香り」に思わず振り返る、などという場面があったと思いますが、その香りをつけた洗濯物を干す時には、数十着の衣類を同時に干すことも多いと思います。そうすると、その香りを纏った人が数十人そこに集まっているのに近い量の香料が揮発するのではないでしょうか。そうすると、ベランダで干しても、室内干しでも(換気をすれば排気口から)数十人分の香りを振り撒くことになります。
また、近年の香り付き洗濯製品は香りが長持ちする技術(徐放技術)を使っていますから、その製品を使った洗濯を繰り返すほど、その香りは衣類に蓄積され、強化されていってしまう可能性があります。

*大手以外の一部の製品には天然香料のみ添加しているものがあり、その場合は干せば揮発して匂わなくなるので「香害」にはなりにくいと思います。ただ化学物質過敏症の方の中には天然香料でも無理な方もいます。その辺りは各自でお調べの上ご判断いただければと思います。



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