椿組 『肩に隠るる小さき君は』～里内伽奈覚醒への道

【コロナに負けるな 小劇場応援シリーズ】

@椿組 『肩に隠るる小さき君は』
よかった。軍靴の音が高まり、人々がものを考えず、言えなくなっていく中、家族という小さな単位が、強い意思で、「世の中」と向き合う。居丈高に威張る男性、心の中に剣を秘める女性。2.26事件前、何が正しいか、何が光かわからない現代に、気持ち悪い、気分を突きつける。
何しろ、中止と自粛の嫌な空気である。しかし、場内はなんとか満員。集客にも苦労しているだろう。そんな中で自ら判断して上演する側、決然と観る側。全体主義に飲み込まれる空気に抗う作品の魂を、より光らせるようではないか。
決意に乏しく自信のない母親をたおやかに演じる ＠江口 逢 さん。体当たりで未熟な妖しさを醸した 里内 伽奈 さん、奇異だが包み込む暖かさで全体を締めた みや なおこさんが、印象に残りました。絶対損しないので、ぜひ足を運んで応援を！ @外波山文明 さん、頑張って！３日まで。