劇団かもめんたる『君とならどんな夕暮れも怖くない』

劇団かもめんたる『君とならどんな夕暮れも怖くない』最前列はなんとフェイスシールド。別に、リスク承知で自分で対策も覚悟もしてるし、任意でよくね？と思った。が、それは違うと思い直した。観る方はもちろん、演る者も皆、なんとか公演をやり遂げ、次に繋げたいのだ。稽古中も、楽屋でも、細心の注意を払っているだろう。無症状で観客に感染させまいか。クラスタが出でもしたら、シモキタ全体の生死に関わる。フェイスシールドは早着しても、それほど暑くはなかったし、見辛くもなかった。物販の停止や換気について説明もし、連絡先も集める。解禁後いくつか観ているが、当公演は狭い会場でも最高水準の対策をしていた、と断言できる。
劇場と言う「場」が「危ない」のではない。演者と観客双方に日常生活で感染のリスクがあり、劇場と言う発声（飛沫）と換気の悪さ、集合し一定時間滞在する、という状況下、飛沫と空気中に浮遊するウイルスを以下に低減しリスクを下げるか。それは、観客も演者も双方で注意をしなければならない。そして、万が一の時の「叩き」という社会圧力に説明しなければならない。関係者の努力に再度敬意を。

で、『君とならどんな夕暮れも怖くない』。感染症との戦いに敗れヒューマノイドに未来を託した人類。人間の、不完全だからこその心の揺らぎ、不安定だからこその思いやり、支えあい。夕暮れになると寂しい気持ちになるのは、ヒトのＤＮＡがプログラムしたものなのか、ヒトがＡＩに組み込むこのなのか。完全なる存在ヒューマノイドの提示により、ウイルスと戦う人類は何を大切にすべきかを再度問う。と、いったらかっこいいですが大いに笑った９０分。26日まで。

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