横浜個展終了

横浜市美術館、2001年以来、11年ぶりの僕の個展は雨の降りしきる中、静かに幕を閉じた。

何かを完結させるのではなく、現在進行形での最新作を、僕はそこに展示した。それはつまり、2012年7月までの自分であり、展覧会が最終日の9月23日に思う展示作品は、とっくに自分から離れて旅立ってしまったものたちだ。

16万人以上の観覧者があり、それは美術館側からしてみれば嬉しいことなのだろうけれども、僕は素直には喜べないでいる・・・何故なんだろう。

僕は常に、この眼に見える人々、手を伸ばせば触れることが出来るような人々を、鑑賞者として位置づけてきたように思う。それゆえに、大きくなっていくオーディエンスの数に戸惑い、理由の無い不安によって虚無感を感じてしまうのだ。

自分は動かなくても、自分を取り囲んでいる世界は動いていくのだ。

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