レゾネの話 3

それにしてもレゾネというのは、年代順に作品を並べていて、そのイメージを観るだけで、あの頃あの時の自分の心境が丸わかりすぎて笑えてくるほどだ。20代の頃の作品は、今見てもワクワクする感覚が蘇ってウキウキしてくるが、40代からの作品は、観ていても辛く、人事のように同情してしまう。

その頃は苦しいという自覚はまるでナッシング!なんだけど、今こうして冷静に観ると苦しみながらもよく描き続けていたなぁと思う。ほんと、自分の単純な思考回路に乾杯だ。

苦しくてたまらない時期、それを自覚することなく、杉戸の言うように自分の道を脱線して、仲間たちと小屋なんかを作って展開させ、自己崩壊しないためにバランスをとり踏みとどまっていたのだろう。

こうして、レゾネに載るであろう過去の作品たちを、コンピュータの画面上でスクロールしながら観ていると、その流れるイメージが、実はまったく流れていず、そのポイント、ポイントで留まっていることがよくわかる。その時、その瞬間に、自分は生きているという証を立てていたのだと思うのだけど、今の自分は、そんな少し過去の自分に対して嫉妬してしまう・・・というのは恥ずかしいことだな。

ちっきしょう!過去の自分が嫉妬するほどに、今を、時代を、生きていくべし!

べし!べし!べし!べし!

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