私の人形は良い人形ー第四夜

ふ私の人形は良い人形ー第三夜からの続きです。このお話しの最終話になります。

前記事からの続きです、人形にまつわる怪現象について原因が何となくわかると、水道工事業を営む父を持つたけさんは、自身も父親と一緒に後継ぎとして施工工事している事もあり、身代わりとして埋める話を聞いている事をよく知っていました。
(※地域性もあるそうです。)

私の足を掴んだ人形が居間のある場所に人形が埋められているのではないかと、推測したたけさんは、休日に居間の畳をあげて、板を外して状況を確認すると言う事で前回の記事は終わりました。

その後3日もしないうちに、たけさんから怪現象が酷くなり状況を明日でも確認する事になったと連絡がありました。

夜中トイレに起きて寝室からローカに出ると、誰もいないはずのローカを誰かが歩いている音が聞こえたり、電気を消している誰もいない居間の方から、異様な雰囲気を感じ、吸い込まれそうな感覚に包まれるので、さすがに身の危険を感じ出したたけさんは翌日父親に相談して、2人で居間の畳を上げて、板を外して確認してみました。


『たけよ、こりゃひでえな』と板を外してみて状況を確認した、たけさんの父親が驚いた様子と言うか、呆れとも捉えられるように床下に、推測通り人形を埋めていたようで、半分顔が出ている市松人形が姿を現しました。

たけさんいわく、昔土間だった場所に配管ひいて居間にリフォームしたんだろうと言う事らしい。

埋めた配管の上に継ぎ足すように人形を置いて盛り土していた為、埋めるというより土を被せた様子だと説明していましたが、

たけさんがみた人形の様子では髪の毛が殆ど無かった事と、何も市松人形を埋めなくてもと思ったのだそうです。

たけさんの父親も、今は人形を埋めなくても紙の人かたでも良い、こりゃ丁度いいところに人形があったという感じの埋められかただと呆れた様子で、たけさん方の菩提寺に人形を持参して供養をお願いしたそうです。

という事で、このお話しはこれで、一件落着かと私は思ったものの、たけさん…一件落着した後も住むんだろうかと、たけさんからの電話で状況を聞いて思った私は今後そのままこの問題のあった場所に住んでも大丈夫なのか心配していました。


これは土間に埋められていた人形を掘り起こす前日に起きたそうですが、誰もいないはずのローカで、誰かが走り回っている足音と木を割くような音がずっと丑の刻に鳴り響いた事と、実はお父さんの方も人間を掘り起こしている最中に、居間の入口から、こちらの様子を見ている7〜8歳頃の女の子と目があって驚いた事を後日教えてくれました。


私やたけさんがみた少女の特徴と良く似ている為、間違いなくこの家に憑いている少女と同一人物と思いましたが、人形の供養をお願いしている菩提寺の住職へ、一緒に少女のお話しもして供養をお願いしていただいたそうです。

その際にたけさんから、居間の柱に女の子身長を測って記載した後がありました。

(たけさん宅にあった同じ人形だそうです)

たけさん曰く、無念の死を遂げた少女の霊が現れたか、未練をのこしたまま少女の霊が供養を求めてきたかな?と、たけさん、最初は思っていたものの、実際のところは私が感じたのは、この家に住んでいた少女の生霊ではないかと思いました。



何でもかんでも霊のせいにするのは良く無い、手荒な怪現象もあったが何より人形を供養できた事は良かったと言うのは、たけさんのお父さんでした。


その後、ピタリと怪現象は止まったと言う事ですので、やはり因果関係があったのかもしれません。

さて人形のお話しが今回大変遅れましたが、申し訳ありませんでした。



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