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生まれ変わった日

今年のお正月は
3年ぶりに家族が揃った

母のお節料理は
やっぱり美味しい

昨年の夏
叔父(母の弟)が他界

2年半ぶりの故郷

その頃
母も転んだらしく

首にコルセット状態で
父に支えられて歩いていた

今までは母の方が気丈で

父はまるで金魚のフンのようだと
笑い話になっていたほどなのに

2年半のうちに
一変していた

父がしっかりとしたのは
良いこととして

最高の思い出

姪たちの手土産を
買いたいという

母の手を引き
近くの百貨店に出かける

姉がアルバイトをしているので
他のお店の店員さんとも顔馴染み

挨拶を交わす母が
とても愛らしく思えた

母と手を繋いで歩くなんて
まるで想像してなかった

幼い頃は
よく熱を出して

夜中でも
おんぶしてもらって
病院に連れて行ってもらった

あのねんねこ(綿入れの半纏)の温もりは
忘れることはないだろう

そしてもう二度と

手を繋いで歩くことが
出来なくなるなんて

会いに来てくれたのかも

実家は商売をしているので

宵えびすの日には必ず
近くの神社にお詣りに行っていた

今日も行ってるんだろうな〜
と思い巡らせていると

母が
「亡いようになる時は
スッとみんなに迷惑かけんようにするわ」
ってゆうから

「そうやな〜
ママはそんな感じやろな〜」

目の前にはいないけど
会話を交わした

姉曰く
母はいつもそう話してたそうだ

母は私に
了解を得たかったのかもしれない

以心伝心

母は
お嬢様で育って

品行方正で
お料理もお裁縫も出来た

いつもお洒落に気遣って

凛とした女性だった

私は
母と顔がソックリだと言われてきた

でも
何事もいい加減で

決して
性格は似てなくて

むしろ正反対で

社会人になってからきた
遅めの反抗期

よくぶつかった

まぁその辺りの話をしだすと
山ほどエピソードがあるので

またの機会にするとして〜


母の魂が
以心伝心したのか

その日に限って
何だか起きているのがツラくて

早い時間から寝ていた

正確にいうと

意識はあるけど
目を瞑って布団に潜っていた

なぜだかわからない

何だかモヤモヤして
身動きがとれない状態だった

今から思えば

ちょうどその頃
母は一人で旅立って行った

永遠の人になる

それからというもの

常に心の中で
母に話しかけて過ごしている

「ママ、行ってきます」
「ママ、今日何食べたい?」

母のことが
こんなにも大好きな自分に

正直驚いている

こうして

アドバイスくれたり
お尻叩いてくれたりして

私の心の中で

永遠に生き続けるんやね


生前
母にはほとんど褒められた記憶はない

でも
私がいないところでは

褒めてくれていたらしい

「もっと
みっちゃん(生涯ずっとこの呼び方だった)らしく

出来ることあるんちゃう?」

そんな声が聞こえた

これからは

自分の内なる声に
耳を傾けて

世界中の人が
心豊かに過ごせる一助となるように

生きていきます

ありがとう

大好きなママへ

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